新製品・企業情報

 
MRI  X線CT

東芝メディカルシステムズ
さらに高速化を可能にした
マルチスライスCT「Aquilion PRIME」発売

(2010/12/7)

●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
CT事業部(国内)
TEL 0287-26-5034
http://www.toshiba-medical.co.jp/

Aquilion PRIME

  東芝メディカルシステムズ(株)は,Aquilion ONE の技術を継承した新プラットフォームのAquilion PRIME(アクイリオン プライム)を開発し,12月より全国で販売を開始する。

●主な特長

■160スライス×0.5mmヘリカルスキャンによる高速かつ低被ばく検査の実現
Aquilion PRIMEは,新開発のDAS(Data Acquisition System)により高密度サンプリングが確保でき,全身領域で高速ヘリカルスキャンを可能にし,従来のAquilionシリーズに比べ,3倍もの高速化に成功。また,Aquilion ONEで開発したアクティブコリメータ)を実装し,再構成には新たに逐次近似再構成法の原理を応用したAIDR)を開発・実装した。ワイド・ボアと高速撮像の組み合わせにより,呼吸停止不可能な救急患者さんやご高齢の患者への適応や,より少ない被ばくで検査を行いたい小児患者への対応も可能にする。さらにDouble Slice TechnologyとIsotropicデータ(X-Y-Z:3軸で等方向性をもつ)により,様々な臨床検査において,空間分解能,密度分解能に優れた画像を可能にする。

*Double Slice Technology:検出器から取得したボリュームデータを体軸方向に倍密度で再構成可能にする技術。たとえば80列×0.5mmでスキャンした場合,0.25mm間隔の画像が画質を維持したまま160スライス得られる。

■ワイド・ボアによる検査効率向上
Aquilion PRIMEでは従来のAquilionシリーズの開口径(720mm)より60mm広い,780mmのワイド・ボアを採用。検査における圧迫感の減少や患者さんへのアクセス性が向上する。特に動かせない重篤な状態にある救急患者など,ワイド・ボアによって患者さんに負担をかけることなく柔軟な検査が行える環境を提供できる。

■東芝独自のDual Energyヘリカルスキャン
ヘリカルスキャンによるDual Energyは,高電圧/低電圧の2つの異なる管電圧の変化に合わせて管電流も自動調整する。管電流の違いによって生じる画質の差のない画像を得られる。更に患者さんの背中側のみ照射する撮影方式を採用しているため,乳房や眼球など放射線感受性が高い部分への被ばくを低減する。

■高速画像再構成によるワークフローの改善
多様化する臨床ニーズにおいて,スキャン時間の高速化と同様に重要なのが検査スループットの向上。Aquilion PRIMEではスキャンと並行して高速な画像再構成が出来るので,待ち時間なくすぐに次の検査にすすむワークフローを可能とする。

■環境調和型製品の開発
Aquilion PRIMEのガントリはX線管球や検出器の回転が減速する際の熱エネルギーを電気に変換し再利用する,電力回生機能で省エネルギー化を実現。Aquilion ONEで培った技術に加え,内部ユニットも減少し,ガントリの省スペース化も図った設計で,より環境にもやさしい環境調和型なCTシステム。