キヤノンは,無散瞳型デジタル眼底カメラの新製品として,世界で初めて専用のデジタルカメラを搭載することにより,世界最小・最軽量を実現した「CR-2」を12月1日より発売する。
「CR-2」は,散瞳剤を使用しない無散瞳型デジタル眼底カメラの新製品。世界で初めて専用のデジタルカメラを搭載することにより,世界最小・最軽量を実現した。さらに,低光量モードなどの多彩な機能の搭載により,被検者の負担を軽減しながら,正確な診断を可能にする。また,撮影光源に白色LEDを採用したことで,低消費電力も実現している。
●主な特長
1. 世界初の専用デジタルカメラ搭載により,世界最小・最軽量を実現
- 従来は分散して配置していた近赤外CCDユニットや,観察用モニターなどの5つの機構を統合した,専用のデジタルカメラを新たに開発し,撮影ユニットに搭載。
- 従来機種「CR-1 MarkU」(2009年6月発売)に比べ,設置面積比で約2割の小型化と,重量比で約2割の軽量化を達成し,世界最小・最軽量を実現。
- 省スペース化や可搬性の向上に加え,より被検者に近い位置で介助しながらの診断が可能。
2. 眼底診断に適した画像処理
- 眼底画像に特化した階調表現を実現。低輝度部(黄斑)の階調を維持しながら,高輝度部(視神経乳頭)の白飛びを軽減。
- 市販のデジタル一眼レフカメラに比べ,より眼底撮影に適した画像処理を行うことにより,病変部位や注目領域の視認性が向上。
3. 診断精度と効率を向上させる多彩な機能
- 標準モード(ISO1600)のほかに2種類の低光量モード(ISO3200,ISO6400)を装備したことで,被検者が撮影の際に感じるまぶしさを大幅に軽減。瞳孔の収縮を低減できることから,左右眼連続撮影の検査時間も大幅に短縮可能。
- 被検者の目に合わせ,観察・撮影光量の調整を自動で行うAE(自動露出)機能を搭載したことにより,その都度,手動で調整する手間を省くことが可能。
- 前眼部撮影機能を強化。被検者のまぶたなど,目の周りを含む前眼部のカラー撮影が容易にできるため,眼底画像と組み合わせた被検者のプロファイリングが可能。
- コントロールソフトウエア上で,光学カラーフィルターを使用した撮影画像を模擬的に生成する画像処理機能を搭載。デジタルレッドフリー画像やデジタルコバルト画像が簡単に生成可能。
4. 低消費電力を実現する白色LED
- 撮影光源に従来のストロボに比べて長寿命な白色LEDを,キヤノンの眼底カメラとして初めて採用。メンテナンスの頻度を低減しながら,消費電力を従来機種より約3割削減。
5. 簡単・快適操作
- 診断の操作フローを徹底的に検証することで,従来機種に比べ,アライメント(位置あわせ)の操作性が大幅に向上。
- 本体の上下動,前眼/眼底観察切り替え,フォーカスダイヤル操作をジョイスティックに一本化。検査に必要な一連の操作を手元で行うことが可能。
- 操作パネルを改善。使用頻度の高い機能のみを配置し,直観的でシンプルな操作が可能。
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