医師や研修医,看護師など医療従事者向け情報サイトを運営する(株)フェーズワンは,がん治療の手技映像サイト『がん@魅せ技』(http://www.drstyle.tv/)の映像配信プラットフォームとして,9月13日より新たにiPhone,iPad,iPodtouchなどAppleデバイスへ対応したことを発表した。
●サービス提供の経緯
2009年人口動態統計(厚生労働省2010年1月1日発表)によると,2009年の死因順位の1位は「がん」となっており,がんを死因とする傾向は年々増加している。
近年の手術用機器の発達は目覚ましく,内視鏡手術などにより,安全かつ低侵襲ながん手術を行うことも可能となりつつある。当然ながら,手術に携わる外科医には高い技術習得が求められている。しかしながら一方では,「手術の訴訟リスクが高まり修練のための症例経験が積めない」「医局制度崩壊により技術習得を自力で行わざるを得ない」といった外科系医師が抱える問題点も顕在化し,外科系医師の献身的な奉仕により支えられてきたがん医療が,研修医の外科離れと人口の高齢化によるがん疾患の増加により,まさに危機に瀕している。
そこで,多くの外科医師を会員に抱える『がん@魅せ技』では,外科医師向けにがん手術の手技を学べる映像をシリーズ化し提供。昨年12月オープンの大腸がん領域専門チャンネル「大腸がんチャンネル」に続き,「胃がんチャンネル」「乳がんチャンネル」を開設。エキスパートの手術映像を公開している。
一方でサービス開始当初より,モバイル環境での視聴を望む声,中でも医療従事者から支持の高いAppleデバイスへの対応リクエストが多く届いていた。そこで,Flash非対応のAppleデバイスで動画配信を実現するため「Brightcoveモバイルエクスペリエンス」を導入。視聴デバイスに応じてHTML5,Flashを自動的に切り替えることで,9月13日よりiPhone,iPad,iPodtouchへの対応を実現した。3G回線での視聴でも,十分手術手技の詳細が確認できるクオリティを実現。同時にAndroidなど多様化するスマートフォンへの動画配信も今後対応してゆく予定。
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【『がん@魅せ技』現在放映中の手技映像(五十音順)】
石田 文生(昭和大学横浜市北部病院)
伊藤 雅昭(国立がん研究センター東病院)
井上 晴洋(昭和大学横浜市北部病院)
宇山 一朗(藤田保健衛生大学)
大内 憲明(東北大学)
奥田 準二(大阪医科大学附属病院)
北野 正剛(大分大学)
工藤 進英(昭和大学横浜市北部病院)
國場 幸均(京都府立医科大学附属病院)
澤田 壽仁(虎の門病院)
園尾 博司(川崎医科大学)
谷川 允彦(大阪医科大学)
内藤 剛(東北大学病院)
光山 昌珠(北九州市立医療センター)
矢形 寛(聖路加国際病院)
比企 直樹(癌研有明病院)
福永 哲(聖マリアンナ医科大学病院)
福永 正氣(順天堂大学医学部附属浦安病院)
山口 茂樹(埼玉医科大学国際医療センター) |