GEヘルスケアグループの日本法人であるGEヘルスケア・ジャパン(株)は,国内で開発・製造し本年4月に発売した同社の最新のコンピューター断層撮影装置(CT)「Optima CT660 Pro(オプティマ・シーティー660・プロ)」を医療法人協和会 協和会病院に世界で初めて納入した。
Optima CT660 Proは,国内の医療機関の声をもとに国内で開発・製造した64列CT。2009年5月に発売した高機能モデル「LightSpeed VCT Vision」に相当する診断能力を有しながら,ガントリ(撮影機構部)上部に12インチのカラーモニター「Xtream Display (エクストリーム・ディスプレー)」を初搭載して,検査時の患者不安の軽減や操作性の向上を図った。また,撮影した生データからノイズ成分だけを除去する最新画像再構成技術「エイサー(ASiR :Adaptive Statistical Iterative Reconstruction )」を搭載し,高い密度分解能と低被ばくを同時に実現。従来と同質の画質であれば撮影時の被ばく量を最大40%低減でき,従来と同レベルのX線照射量の場合には密度分解能を20%アップ可能。加えて最小設置面積は5m(縦)x 3m (横)と同社製64列CTに比べて約12〜24%小さくて済むほか,夜間や休日の待機電源を抑える機能を搭載し,従来の同社製装置に比べて電気代を6割節約するなど,経済性も高い。
協和会病院 院長の増田公人氏は,「CTの低被ばく・高画質の両立はこれからの患者優位の医療提供には重要になってくる。それを64列CTで実現するエイサー(ASiR)が今回のCT機種選定のポイントになった。この最新のCT撮影・アプリケーションを広く臨床に応用し,病病・病診連携を強化し地域医療に貢献していきたい」と,同CTへの期待を寄せている。
なお,同社の最新MRI「Optima MR360」も八尾総合病院(富山)に導入された。 |