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ジョンソン・エンド・ジョンソン
磁界と電界を利用した国内初の三次元画像システム
「CARTO® 3システム」の薬事承認を取得

(2010/8/13)

●問い合わせ先
ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)
メディカル カンパニー
コミュニケーション部 担当:山田
TEL 03-4411-7155 FAX 03-4411-7869
http://www.jnj.co.jp/

 

  ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)メディカル カンパニーは,2010年8月5日,主に頻脈性不整脈の診断及びアブレーション治療時の正確性,スピード,効率の向上を実現可能とする三次元画像システム「CARTO® 3システム」(販売名:バイオセンスCARTO 3)の承認を厚生労働省より取得した。

  「CARTO® 3システム」は,磁界と電界を利用した国内初のハイブリッド・テクノロジーにより,心腔内に挿入した電極カテーテルの正確な視覚化を実現する。ハイブリッド・テクノロジーとは,GPSと同様の原理で,磁界を用いてカテーテルの正確な位置を割り出し心臓の立体画像を構築する技術と,電界によってカテーテルを視覚化する技術とを併せ持ったテクノロジー。また新しいマッピングアルゴリズムを採用することにより,実質カテーテルを動かす速度で解剖の描出が可能となる。そしてユーザーの視点から改良されたシステム設計により,手技効率の向上をサポートする最新の三次元画像システムである。

●主な特長

ACL(Advanced Catheter Location)によるカテーテルの正確な視覚化
ACLとは,不整脈の診断・治療に用いる電極カテーテルの位置及び形状を,高い精度で3次元表示するハイブリッド・テクノロジー。バイオセンス ウェブスター社の特許技術であるACLが実現する位置精度は,正確なカテーテル留置,診断および治療をサポートする。また,「CARTO® XPシステム」では限定されたカテーテルしか描出することができなかったが,「CARTO® 3システム」では,最大7本の電極カテーテルを同時に描出でき,X線以外の方法でもその位置が確認できるようになる。
X線とACLを比較すると,X線においては,分かりづらいカテーテルの向きや電極の識別が,ACLにおいては,三次元の画像でカテーテルの向きや重なった電極も正確に確認することが可能。ACLを活用することにより,患者が手技中に被曝するX線量の軽減が期待される。

ACL(Advanced Catheter Location)によるカテーテルの正確な視覚化

FAM(Fast Anatomical Mapping)による解剖情報のスピード取得
FAMとは,CTと同様の高解像度の解剖情報を迅速に,また,正確に作成する技術。FAMにより,「CARTO® 3システム」は,1秒間に60回のスピードで位置情報をサンプリングすることにより,高解像度の画像を素早く構築することができるため,手技時間の短縮が期待できる。

6つの新機能を搭載したConnection of Choiceによる手技の効率化
Connection of Choiceは,カテーテルと装置の接続を行う機器に下記6つの機能を搭載することで実現した性能で,手技の効率化を図る。

  • PIU(カテーテルと装置の接続を行う機器):カテーテル室の中継地点としての役割を果たし,最大7本の電極カテーテルまで対応。
  • カテーテルの直接接続:カテーテルとPIU間のダイレクト接続構造により,簡単で確実な接続が可能となり,接続ミスや人的過誤を限りなくゼロに近づける。
  • 新しいユーザーインターフェース:画像の多用による直感的な操作やヘルプ機能の充実など,ユーザーインターフェースの改良により操作の効率化を図った。
  • 電位の質の向上:全カテーテルをPIUに直結,PIUの新しいフィルタリング機能,ケーブルのシールディング強化によりノイズを軽減し,電位の質を向上。
  • 位置補正能力の向上:術中の患者の動きは画像診断の位置精度に影響を及ぼす可能性がある。「CARTO® 3システム」では患者の動きによって生じる位置データのズレを補正する機能が強化され,術者のストレスを軽減する。
  • 診断領域の拡大:「CARTO® XPシステム」と比較して,「CARTO® 3システム」は2倍以上の大きさの診断領域。

6つの新機能を搭載したConnection of Choice(TM)による手技の効率化

  「CARTO® 3システム」は,不整脈の中でも主に頻脈性の不整脈の診断および治療支援に用いられるシステム。日本において,不整脈の患者さんは数百万人におよぶ可能性があると言われており,実際にアブレーション治療の実施件数は約24,000件以上と推定されている。

  ジョンソン・エンド・ジョンソンのグループ会社であるバイオセンス ウェブスター社の研究開発の成果として,「CARTO® 3システム」は2009年10月に米国でFDA承認を取得して以降,全世界で320台が医療機関に導入されている。本製品は,2011年4月に正式発売予定。