日本オラクル(株)は,医療法人財団白十字会(以下 白十字会)がオラクルのビジネス・インテリジェンス製品「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition Plus(以下 Oracle BI Suite EE Plus)」を活用し,医療情報データウェアハウス・システムを構築し,稼働を開始したことを発表した。
白十字会は,佐世保中央病院や白十字病院,燿光リハビリテーション病院など長崎県北部と福岡市で数多くの医療・介護施設を運営し,医療の質向上と効率化を進めるとともに,病人を作らないヘルスケアサービスを推進。この理念の実現に向けて積極的にITを導入・活用している。
白十字会は,そうした取り組みの一つとして,独自開発した電子カルテシステム「HOMES: Hakujyujikai Organizing Health and Medical Information Enterprising System (ホームズ)」,医事会計システム,オーダリングシステムなど5つのシステムを連携し,各システムに蓄積した情報を有効活用し,医師を始めとする職員の研究支援や病院経営の効率化を目指した。
白十字会では2008年夏,「Oracle BI Suite EE Plus」の採用を決定し,2009年2月,新 医療情報データウェアハウス・システム「HOMES BI(ホームズ・ビーアイ)」の構築を開始。「Oracle BI Suite EE Plus」の採用に至ったポイントは,オラクル製品の豊富な実績や機能に加え,既存システムや新たに構築する「HOMES BI」で利用を予定するオラクルのデータベース製品との連携や運用・保守における高い親和性であった。
白十字会の「HOMES BI」導入プロジェクトは,新日鉄ソリューションズ(株)がシステムインテグレーションを担当した。
白十字会では現在,職種ごとにアクセス権限を設定し経営企画統括本部など20部門の約150人が新医療情報データウェアハウス・システムを活用し,医師の研究支援や患者別や疾患別の原価計算を行っている。今後は法人内の病院・介護施設の予実データの可視化を行う予定である。 |