富士通(株)は,介護事業者支援システム「HOPE/WINCARE-ES(ホープ/ウィンケア イーエス)」を開発し,7月23日より販売を開始する。
本製品は,介護事業者の業務の効率化を図るため,スピーディーで正確な介護保険請求処理を実現するシステムで,介護保険施行当初より多くの介護事業者に導入されている豊富な実績を活かし,介護の現場で分散している介護情報や介護記録の一元管理を行う。さらに同社の中堅病院向け電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN-NX」などと組み合わせることで,病院と介護事業者とのシームレスな連携を実現する。
2000年に介護保険制度が施行され,介護サービスが大きく広がる中,介護事業者がサービスの質を維持向上するためには,医療機関とのスムーズな連携,利用者とのコミュニケーションの活性化,介護スタッフの事務作業効率化などが求められている。このような課題に対応するため,同社では,利用者の介護記録および介護スタッフの所見などを一元管理し,関係者全員で情報共有できる機能や,電子カルテシステムとスムーズに連携できる機能などを搭載した介護事業者支援システム「HOPE/WINCARE-ES」を新たに提供する。
なお,本製品は,7月14日(水)から16日(金)まで開催される「国際モダンホスピタルショウ2010」(東京ビッグサイト),および9月29日(水)から10月1日(金)まで開催される「第37回国際福祉機器展H.C.R.2010」(東京ビッグサイト)に出展される。
●主な特長
1. 介護利用者ごとの介護記録を一覧で把握できる「統合ビューア」の提供
介護サービス単位に分散していた利用者に対するさまざまな介護記録や介護スタッフの所見などの情報を,利用者ごとに統合して参照することができる「統合ビューア」を提供。「統合ビューア」は,統合された各サービスの記録を時系列で横断的に参照でき,利用者の正確な状況把握や,それらを踏まえたきめ細やかな介護プランの作成に役立ち,介護の質向上を支援する。
また,この「統合ビューア」は「HOPE/WINCARE-ES」の各業務画面から呼び出すことができ,必要な時点で即座に利用者の情報を確認することができるほか,表示された内容をクリックすることでダイレクトに対象となる業務画面を呼び出すこともでき,介護情報を参照しながら内容の追加や変更をすることができる。
2. 病院と介護事業者とのシームレスな連携を実現
介護施設と併設された病院との間では,利用者の介護情報についての連携が難しく,紙ベースによる情報の手渡しなど煩雑な運用がされていた。「HOPE/WINCARE-ES」では,診察される医師が患者の介護情報を把握できるように,同社の中堅病院向け電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN-NX」の診療画面から「統合ビューア」によりワンクリックで介護記録を参照する機能を提供した。これにより,併設された病院の診察室において,介護施設側での利用者の状態推移や介護記録の内容,スタッフの所見などを時系列で簡単に把握することができるようになり,医療,介護が一体となったシームレスな連携の中で利用者への最適な介護の提供を実現する。
3. 介護現場の声に応えた新機能の搭載
介護保険制度の施行当初より多くの介護事業者に導入されている同社の豊富な実績を活かし,各業務における利用者切替えをワンクリックで実現するなど使う方の視点に立った「効率良い快適な操作性」や,介護日誌などレイアウト変更の要望が多かった主要帳票において顧客の運用に合わせた独自の形式で簡単に作成することができる「帳票カスタマイズ機能」など,介護現場の声に応える新機能を搭載している。 |