(株)フィリップスエレクトロニクスジャパン(以下フィリップス)は,FPD搭載モバイルCアームシステム「Veradius(ベラディウス)」の販売を2010年5月より開始したことを発表した。
フィリップスは,X線装置のラインアップに,新しくFPD搭載モバイルCアームシステム「Veradius」を加えた。「Veradius」は,フィリップスが送り出すモバイルCアームの最高級機で,独自に開発した高性能フラットパネルディテクタを搭載している。ひとつの画素サイズが184μm(マイクロメートル)と細かいため,非常にシャープな高画質画像が得られる。また,イメージ・インテンシファイアとCCDを組み合わせた既存のタイプと異なり,周辺部でのゆがみがほとんどないため,計測などの精度が向上している。フラットパネルディテクタによりX線検出部分がコンパクトになると患者への圧迫感も軽減され,なにより術者から患者へのアクセスが容易になるメリットがある。モバイルCアームシステムでありながら大視野を有する「Veradius」は,ステントグラフトを用いた腹部大動脈瘤の治療や脳神経外科分野の血管内治療にも威力を発揮する。そのため,最近脚光を浴びているハイブリッドOR(オーアール:手術室)に導入するX線診断装置の強力な候補になる。「Veradius」の国内初年度の販売台数は20台を見込んでいる。
(株)フィリップスエレクトロニクスジャパン代表取締役社長ダニー・リスバーグ氏は,「フィリップスは,モバイルCアームシステムの分野に「Veradius」を加え,お客様の求める幅広いニーズに応えられる高品位なシステムラインアップを展開します。フィリップスは,今後も先進技術を導入した装置の開発推進に貢献し,これらの技術革新を契機に,お客様の要求に即した柔軟なシステム提案ができる体制を強化していきます」と述べている。 |