島津製作所が,2009年7月から,京都市中京区西ノ京桑原町1の本社三条工場内に建設を進めてきた医用機器の新工場建屋が,6月3日に竣工した。
完成した新工場は,鉄骨鉄筋コンクリート4階建て,延床面積18,350m2。既設で隣接する分析計測機器工場,半導体関連機器の工場と同様に,金属断熱サンドイッチパネルの採用,太陽光発電パネルの設置などで,省エネ・地球環境に配慮している(総投資額約40億円)。
新工場は,今まで三条工場内の各建屋に分散していた,血管撮影システムなど大型システムや,キーコンポーネントであるX線管球などの生産部門の他,研修センターや部品センターをはじめとするサービス部門,品質保証部門などを集約することで,より高品質な製品・サービスを,より効率的に提供することを目指している。今後,旧建屋からの移設や,新規設備を順次整えていき,稼働させる予定。
同社の医用機器の国内生産体制は,本社の医用工場と,部品加工から製品の組立・出荷までの一貫生産を行う島根島津(株)(全額出資子会社・場所:島根県簸川郡斐川町)の2か所体制をとっている。本社医用工場と,主に汎用X線装置の生産を担当する島根島津で,それぞれの担う役割を明確にして整備することで,物流費の削減,コストダウンも進めている。
新工場の稼働により,医用事業の各組織,各機能の連携強化を図り,顧客ニーズに合致した高品質な製品,サービスを効率よく提供するように取り組む。
|