東芝メディカルシステムズ(株)は,自在なポジショニングを可能とするマルチアクセス機構を有する「X線循環器診断システムInfinix Celeve-i INFX-8000V」に組み合わせる起倒機能付きカテーテルテーブルCAT-880Bを製品化し,シングルプレーンおよび2方向同時観察が可能なバイプレーンの組合せたシステムの販売を開始した。
近年,様々な医療技術や器材の発達により,X線透視下で行うカテーテルインターベンション中に外科的な処置を伴うハイブリッド手技が開発され,X線循環器診断システムもそのような手技の進化に伴い,求められる機能が変遷してきている。
INFX-8000Vは柔軟で自在なCアームポジションにより,冠動脈疾患及び頭部から下肢までの撮影を可能とする可動範囲を兼ね備えている。さらに,床置き式Cアームでありながら患者頭部付近にフリースペースを生み出すことができる。これにより,麻酔装置や超音波装置などハイブリッド手技で必要な器材や術者の立ち位置を確保する。これに起倒機能付きカテーテルテーブルを組み合わせることにより,Cアームだけの角度つけでは得られない方向からの画像観察や治療術式に合わせた患者体位を得ることができる。
●主な特長
(1) 起倒機能付きカテーテルテーブル CAT-880B
頭尾方向の天板長手起倒のみならず,左右方向の天板横手起倒も可能。
INFX-8000Vに組み合わされる床置き式CアームCAS-880Aの多彩なポジショニングに加え,患者体位の自由度が増加。
(2) マルチアクセス機構によりこれまでに不可能であったポジショニングが可能
CAS-880Aは,多数の回転軸を持ち,長手ストローク200cmを実現。下肢検査ポジションが容易に得られる。また,上肢からのカテーテル挿入にあわせ,横手にも180cmのストロークを有する。バイプレーンシステムであっても頭部付近にクリアランスが生まれるため,麻酔装置などの配置が容易になる。 |