富士フイルム(株)は,世界初のX線照射面側から光信号を読み取る独自の間接変換方式FPDを採用した,世界最薄・最軽量の画期的なカセッテサイズ デジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO C」(以下,「CALNEO C」)を,4月15日より富士フイルムメディカル(株)を通じて発売する。
富士フイルムは,世界初の「ISS方式」の間接変換方式FPDを開発し,このFPDを採用したデジタルX線画像診断装置「CALNEO」シリーズを昨年9月より発売している。「CALNEO」シリーズは,光信号がセンサーに到達するまでの距離を短縮させて,光信号の拡散・減衰を抑えこんでいるため,X線変換効率を大幅に向上。さらに,定評のある高度な画像処理技術“Image Intelligence”との相乗効果で,少ないX線量でもシャープかつ高画質なX線画像を提供する。
●主な特長
(1)世界最薄・最軽量を実現した,カセッテサイズのデジタルX線画像診断装置
- 有効撮影範囲は35cm×43cm。ISO4090に準拠した従来のフィルムカセッテやCR用IPカセッテの半切サイズと同じ外形寸法(横 38.4cm×縦46cm)のデジタルX線画像診断装置。
- 厚さはわずか14mm,重さも2.8kgと,FPD搭載し同じ有効撮影範囲のデジタルX線画像診断装置では,世界最薄・最軽量を実現。
- 重量が軽く持ち運びに便利なため,ベッドサイドでの撮影などでも,従来のフィルムカセッテ同様にスムーズな操作感を得ることができる。
- 既設の立位・臥位撮影台への装着が可能なため,導入コストを最小限に抑え,一般X線撮影で幅広く使用することができる。
(2)「ISS方式」による間接変換方式FPDを搭載
- X線から変換された光信号を読み取るセンサーを,従来型のFPDとは反対側のX線照射面側に配置して,X線照射面側から光信号を読み取る「ISS 方式」の間接変換方式FPDを搭載。光信号がセンサーに到達するまでの距離を短縮させて,拡散・減衰を抑えこみ,X線変換効率を大幅に向上させている。さらに,精密塗布技術や粒子形成技術によって,蛍光体層を従来よりも厚くし,異なるサイズの蛍光体粒子を最適に配置して高密度化を図ることで,少ないX線量でもシャープなX線画像を得ることができる。
- FPDの素材には,性能安定性に優れたガドリニウム オキサイド サルファ(GoS)を採用。
(3)スピーディーな画像表示や「FCR」と兼用できる制御装置で,快適なワークフローを提供
- 撮影後約3秒で画像を表示。撮影者は,スピーディーに画像を確認して,次の撮影へスムーズに移行することができるため,複数枚の撮影でもストレスなく行うことができる。業務の効率化と検査時間の短縮に繋がる。
- 「CALNEO C」の制御装置である「Console Advance(コンソール アドバンス)」は,1台で「CALNEO C」とすでに導入されている「FCR」の両方を制御することができ,省スペース化を実現。また,放射線情報システム(RIS)からの患者の検査情報の取得や画像処理・送信などが1台のコンソールで行うことができ,快適なワークフローを提供する。
(4)独自の画像処理技術 “Image Intelligence” による高画質な診断画像を提供
- 画像間の濃度のばらつきを抑え安定した画像に変換する「自動濃度補正機能」,空間周波数ごとに特性を調整することで診断目的に適したバランスの良いシャープで自然な強調画像を提供する「マルチ周波数処理」,ノイズ成分を大幅に抑制する「ノイズ抑制処理」,モアレ発生を防止する「グリッド除去処理」など高度な画像処理機能を搭載。高いX線変換効率との相乗効果で,診断に最適な高画質画像を提供する。
|