シーメンス旭メディテック(株)は,最新のシームレスコイルシステムTim(Total Imaging Matrix=ティム)テクノロジーと,ワークフローのあらゆる要素を最適化する新テクノロジー Dot(Day Optimizing Throughput=ドット)エンジンを新たに搭載した3T MRI 「MAGNETOM Skyra(スカイラ)」と1.5T MRI 「MAGNETOM Aera(アエラ)」を4月7日に販売開始する。
脳機能や心機能の解析をするために,MRIのコイルのチャンネル数は飛躍的に増えている。シーメンスではハーバード大学などの研究機関と96チャンネルの頭部コイルや128チャンネルの心臓用コイルで各臓器の機能解析の研究を進めている。また,悪性新生物(がん)や不明熱には,局所限定ではなく全身の精査が必要であり,本新機種はそれらのニーズに対応した2種の新テクノロジーが搭載されている。
●主な特長
第4世代Timテクノロジー(Tim4G)搭載
シーメンスは2003年に業界で始めてTimテクノロジーを搭載したMRIを発売し,以降4000台以上のTim搭載MRIシステムが販売されている。今回発表した新機種は,最も進化した世代のコイルテクノロジー:Tim4Gを搭載。Tim4G は最大204個の超高密度コイル・エレメントと,最大128チャンネルの独立したRFチャンネルがシームレスに統合し,1つのTotal Imaging Matrixを構成している。それにより,広範囲をカバーするひとつの高密度コイルとして,局所を対象にした超高分解能撮像や,全身に点在する腫瘍のスクリーニング,病因を特定するための全身検査が可能となる。
すべてのオペレーターをエキスパートにするDotエンジン搭載
Dotエンジンは,患者さん一人ひとりに合わせたMRI検査を可能にするパーソナル機能や撮影パラメータを自動設定する自動化機能などの新機構で,これまで複雑で時間がかかったMRI検査を短時間で簡単に実施可能とする,新しい操作系エンジン。オンボードガイダンス機能では,検査に合わせた数種類のDotエンジンに検査ごとのオンボードガイダンスを用意した。最適な撮像条件をリアルタイムで確認しながら設定を行えるので,誰もが効率的でレベルの高い検査を行え,高画質な撮像画像を得られる。
検査時間の短縮や臨床ワークフローの改善,スタッフの作業効率の向上までを視野に入れた,生産性の高いMRI検査を可能にする。 |