キヤノンマーケティングジャパン(株)(以下キヤノンMJ)は,スウェーデンSectra(セクトラ)社との間で,同社製マンモグラフィー「MicroDose Mammography」の日本国内における独占販売契約を締結し,4月1日より販売を開始する。これにより,キヤノンMJはマンモグラフィー市場へ参入,乳腺科などの診療科を有する病院や診療所,検診施設などを対象に販売する。
「MicroDose Mammography」は,シリコンセンサーを搭載したディテクター(検出器)と独自のPhoton-Counting技術を採用し,X線を直接デジタル信号で検出し画像化することができる。従来のマンモグラフィーで一般的だった,アナログとデジタルの信号変換処理がないので,X線の量子検出効率が向上し,従来の約半分のX線照射量で撮影できる。また,検出データに含まれるノイズ成分が低く,画素サイズが50マイクロメートルと高い解像度を備えているので,乳房を高画質に撮影できる。さらに,撮影間の待機時間を従来の約3分の1に抑え,撮影後2〜3秒でモニターに画像を表示できるなど,高いスループットを実現しており,被検者の負担を軽減する。
なお,4月9日から11日まで,パシフィコ横浜展示ホールで開催される「2010国際医用画像総合展」のキヤノンブースにおいて,新製品「MicroDose Mammography」を展示する予定。
●主な特長
1. 独自のPhoton-Counting技術
- シリコンセンサーを搭載したディテクター(検出器)と独自のPhoton-Counting技術を採用。
- X線に含まれるフォトン(光子)により,ディテクター内のシリコンが正孔と電子に分離される際に発生する電気信号をカウントし,X線量を算出して画像化。
- 従来のFPD(フラットパネルディテクター,平面検出器)で行われているアナログ信号からデジタル信号への変換処理工程がないので,X線の量子検出効率が向上。
2. 撮影X線量が低減
- Photon-Counting技術により,撮影X線量が低減。従来の約半分のX線照射量で撮影でき,被検者の負担を軽減。
3. 高画質な撮影画像
- 画素サイズ50マイクロメートルの高い解像度。
- Photon-Counting技術により,検出データに含まれるノイズ成分が低減。
- 従来のFPDで見られる「デッドピクセル」による画像情報の欠落がないので,乳房を高画質に撮影。
4. 高スループットを実現
- Photon-Counting技術により,撮影間の待機時間を従来の約3分の1に短縮。
- 撮影後2〜3秒でモニターに画像を表示。
- 高いスループットを実現しており,被検者の負担を軽減。
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