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イムリス
欧米で導入が進む3テスラの
可動式術中MRI装置「イムリスニューロ」の
認証を取得

(2010/3/26)

●問い合わせ先
イムリス(株)
TEL 03-3242-3095(代表)
FAX 03-3242-6336
www.imris.co.jp

イムリスニューロ

 カナダに本社を置くインテリジェント手術室のリーディングカンパニー,IMRISの日本法人であるイムリス(株)は,このほど3テスラの可動式術中MRI装置「イムリスニューロ」の認証を取得した。同社では,すでに09年5月に1.5テスラのMRIで認証を取得していたが,この度,術中MRI用装置としてはカルガリー大学をはじめとして,欧米で導入が進んでいる3テスラ機の認証を国内で初めて取得したことで,日本国内において,より精密な画像診断ニーズに対応できるものと考えている。納入価格は仕様により異なるが,6〜8億円程度。

 手術中にMRI画像を撮像できる装置を使用することによって,術中に脳腫瘍がどこまで浸潤しているかをより正確に把握することができる。これにより手術の確実性が向上し,再発率や後遺症の発現率を低減させることが期待されている。しかし,これまでの装置は,手術中に患者を手術台に乗せたままMRIへ移動させて撮像するため,その操作が複雑で,メディカルスタッフの負担も大きく,十分に活用しにくいとされていた。

 「イムリスニューロ(IMRISneuro®)」は,これまでの装置とは反対に,手術台を固定し,MRI装置を移動させて撮像するという画期的な方式を採用したインテリジェント手術室の導入パッケージ。患者の安全性を向上しつつ,特に術者などメディカルスタッフの負担を大きく軽減させることができる。

 術中MRIを搭載したインテリジェント手術室の専業メーカーとしてイムリスの専門知識と経験は世界中で高く評価されており,「イムリスニューロ」はすでにボストンこども病院や,メイヨークリニック,クリーブランドクリニック,ジョンズホプキンスホスピタルをはじめ世界の先進的な医療機関で採用されており,アジアでも中国上海の病院などで採用が決定している。

●主な特長

■脳腫瘍の摘出に貢献する高磁場術中MRI
脳腫瘍の摘出手術では,腫瘍の取り残しによる再発を防ぎ,脳機能領域を傷つけることによる後遺症を防ぐことが重要。しかしながら,脳は非常に柔らかくデリケートな臓器であるうえ,腫瘍と正常脳との明確な境界が存在しないために,肉眼で正確に摘出部位を判断するのが困難である。そのため,言葉や運動といった機能部位の近くに腫瘍がある場合には正確な摘出が難しく,再発の危険性が残る。頭がい骨を開けた時の脳の膨張や腫瘍を摘出したことによる脳の変位が起こるため,術中MRIによるリアルタイムの画像データを元に切除部位を的確に判断することが,術後の再発と後遺症を防ぐためにも重要である。
また,今回認証を取得した3テスラ機を使用することで,より明瞭な診断画像を得ることができ,撮像時間も大幅に短縮した。

■患者を動かさず,MRIを移動する。逆転の発想で手術のゴールドスタンダードを損なわない
これまでの術中MRI検査では既存のMRI装置を利用するため,手術中の患者をMRI室に移動し,撮影をしなければならなかった。そのため,移動の時間や数々の安全確認を行う必要があり,撮像を終えて手術再開までに時間を要した。また,MRIを手術室内に置く場合には,術中に手術器具の磁場の影響を常時注意する必要があり,安全性への対応が負担となっていた。
「イムリスニューロ」はイムリスの特許技術により,患者を動かさず,MRIを移動させる。
この逆転の発想により,患者の術中の安全性を第一とし,手術のゴールドスタンダードを可能な限り損なわずに術中MRI画像支援手術を実現した。

■可動式術中MRIを搭載したインテリジェント手術室をトータルで提供
院内に術中MRI手術室を設置するには,MRI対応の手術台,RFコイル装着可能な頭部固定装置,手術情報マネジメントシステム,大画面データ表示スクリーンといった機器の選択から,磁気シールド手術室の設計や施工などの工程管理,導入後の安全性マニュアルの整備や安全性教育に至るまで,専門的知識と大変な労力と時間を要する。
「イムリスニューロ」はこれら全てを一括で提供するインテリジェント手術室導入パッケージ。導入までの医療機関での労力を最小限にし,予期しない追加の費用も大幅に削減できる。