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キヤノン
ワイヤレスでカセッテサイズの医療用X線デジタル撮影装置
「CXDI-70C Wireless」を開発

(2010/3/2)

●問い合わせ先
キヤノン(株)
http://canon.jp/

CXDI-70C Wireless
CXDI-70C Wireless(試作機)
*左はバッテリーとチャージャー

 キヤノンは,ワイヤレスのカセッテサイズモデル「CXDI-70C Wireless」を新たに開発した。開発した試作機では,ケーブルをなくすことでより快適な操作が行えるとともに,画質が大幅に向上している。今後,製品化に向けて軽量化を試みるなど,さらに開発を加速し,2009年に発売を開始し好評を得ている「CXDI-55G/55C」の上位機種として,2010年後半からの市場投入を目指す。

 同社はこれまでも,放射線科などX線医用画像診断の分野で,「CXDIシリーズ」の高画質や高信頼性,即時表示性などの点で高い評価を受けてきた。今後これらの製品の性能と操作性を飛躍的に向上させることで,医療現場における正確な診断と診療の効率化に貢献していく。

●主な特長

■キヤノン初のワイヤレスモデル
操作の妨げになることもあるケーブルをなくしたことにより,従来のフィルムカセッテと同じように取り扱うことができ,高い操作性と優れた可般性を実現する。

■既存のシステムを有効活用可能なカセッテサイズ
有効撮影範囲35x43cmと,ISO4090に準拠した従来のフィルムカセッテと同じ寸法のため,既存のアナログ撮影用設備を変更せずに「CXDI-70C Wireless」を装着するだけで,デジタル化が可能となる。

■従来機種を凌駕する高画質
新たに独自開発したピクセルピッチ125マイクロメートル(μm)のガラス基板を搭載することにより,同社現行機種(同160μm)よりも高精細であるにもかかわらず,感度を高めることに成功。さらに,蛍光体にヨウ化セシウム(CsI)を採用することにより,X線照射量を抑えて患者への負担を軽減しながら高解像,高画質な診断用画像を出力することができる。

 なお,3月4日から8日まで,オーストリア・ウィーンで開催される「ECR(欧州放射線学会)2010」の併設展示場に設置するキヤノンブースにおいて,「CXDI-70C Wireless」の試作機を展示する予定である。