※ 2010年2月10日バンクーバー発リリース翻訳
オリンピックのワールドワイドパートナーであるGEのヘルスケア事業部門であるGEヘルスケアは,2010年バンクーバー冬季オリンピック大会とパラリンピック大会で使用される総合病院内に同社のヘルスケアITソリューション「Centricity® Radiology-IW」(PACS,RIS,およびレポーティングシステムの統合システム,日本未発売)を導入したことを発表した。Centricity Radiology-IWはバンクーバー総合病院に設置され,ウィスラー総合病院,ならびに大会期間中にGEが設置する応急処置用の移動式病院間をネットワークで接続,選手を治療する際に,医療スタッフがどの病院にいようとも,最新の情報や撮影画像にリアルタイムでアクセスできるようにする。なお,Centricity Radiology-IWが冬季オリンピック大会で公式採用されるのは今回が初めてで,また同ITソリューションのカナダでの導入も今回が初となる。
Centricity Radiology-IWは,同社の定評あるウェブベースのRIS(放射線情報システム)「Centricity RIS-IC」とレポーティングシステム「Precision Reporting」,ならびに同じくウェブベースのPACS(医用画像保管・電送システム)を組み合わせた製品。このITソリューションの導入で,オリンピック/パラリンピック大会の医療スタッフは,画像撮影に関する一連のワークフローをデジタル化できるようになる。その結果,撮影画像の管理がペーパーレスの環境で可能になるほか,異なる施設にいる医療スタッフが同じ情報に同時にアクセスできるようになり,臨床判断の効率性ならびに確実性の向上につながる。
選手にとっては,各種診断装置や医療施設をネットワークでつなぐことで,診療のために移動する必要性が軽減,または解消されるため,この医療サポートへのアクセス向上で,より迅速な競技への復帰が可能となる。
2010年バンクーバー冬季オリンピック大会のチーフ・メディカル・オフィサーであるジャック・タウントン博士は,「最新鋭のGE製Centricity Radiology-IWの導入は,2時間以上離れた場所にある2つの総合病院で同じ撮影画像を閲覧できるといった柔軟性をもたらします。また,冬季オリンピック大会が開催される全地域をカバーするバンクーバー沿岸地域保健機関のような大規模病院と,今回のようなスムーズな連携が取れるのは初めてのことです。これらの数多くのメリットを考慮すると,医療スタッフは総じて,参加選手に一段と総合的な臨床アドバイスをできるようになると確信しています」と述べている。
Centricity Radiology-IWは,ウェブベースの可搬性と接続性を核に,拡張性を持たせた設計が施されている。高い操作性を有し,病院情報システム(HIS)や電子カルテシステム(EMR),業務管理システム,RISなどの他のデジタルシステムと連動するCentricity Radiology-IWは,放射線画像の「電子交易拠点」としての役割を果たす。
GEヘルスケアのIT部門担当社長兼CEOのヴィシャル・ワンチューは,「残念なことですが,ハードな競技に骨折や靭帯損傷は付き物です。当社が日々世界各地の医療施設で手掛けているのと同様に,今回バンクーバーの総合病院で,オリンピック選手のケアサポートに重要な役割を果たすことができ大変光栄に思います。当社のCentricity Radiology-IWは,2010年冬季大会の医療スタッフに一段と優れたプロセスやワークフローを提供できると確信しています」と述べている。 |