興和(株)は,世界で初めて,1台で二次元(2D)および1ショットステレオ(3D)撮影ができる無散瞳眼底カメラ・解析システム「コーワ nonmyd WX」を平成22年3月に発売を開始する。
眼科領域における医療機器,なかでも眼底カメラにおいて日本のみならず世界への展開を長年に亘り続けている興和は,世界で初めて,1台で2Dの「無散瞳眼底撮影」と3Dの「1ショットステレオ撮影」を実現した2D/3D兼用の無散瞳眼底カメラ・解析システム「コーワ nonmyd WX」を開発した。
従来の眼底カメラでは,単独での「無散瞳眼底撮影」,「1ショットステレオ撮影」は可能だったが,2D/3D兼用の無散瞳眼底カメラは存在しなかった。
「コーワ nonmyd WX」は,眼科検診や人間ドック等の通常の眼底撮影で行う2Dモードの「無散瞳眼底撮影」のほか,独自の機構により1ショットで視神経乳頭の「同時ステレオ撮影」ができる3Dモードを搭載した新製品。さらに,3D眼底画像解析システムを加えることで,撮影したステレオ画像から立体形状を表示するとともに3D画像解析が可能となり,特に緑内障診療に有用な製品となっている。
40歳以上の日本人の20人に1人とされる緑内障は,日本における視覚障害原因の第1位となっていることからも,早期発見・早期治療が大変重要視されている。
従来の眼底検査では,平面写真で立体的な眼底を診断することが難しく,医師の経験やスキルによって診断結果に差が生じることもあったが,本製品は,より簡便かつ正確な緑内障診断に大きく貢献できるものと考えている。本製品の初年度の販売数は,国内外あわせて500台を目指す。
なお,「コーワ nonmyd WX」は,平成22年1月22日から24日まで開催される第33回日本眼科手術学会総会・併設器械展示会(東京国際フォーラム)に出展される。 |