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キヤノン
ポーランドのオプトポル・テクノロジー社を連結子会社化

(2009/12/22)

●問い合わせ先
キヤノン(株)
canon.jp

 

 キヤノン(株)と,ポーランドのオプトポル・テクノロジー社は,キヤノンによるオプトポルの連結子会社化について合意した。今後は市場を通じた株式の公開買付けにより,オプトポルの発行済株式総数の90%の取得を図り,総合眼科診断機器で世界No.1の実現を目指す。

 キヤノンは,2006年より推進する5カ年計画「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIIIにおいて,高収益体質を維持し,主要経営指標のすべてが世界のトップ100社に入ることを目指しており,重要戦略の一つとして「現行主力事業の圧倒的世界No.1の実現」を掲げている。

 今回キヤノンは,総合眼科診断機器で世界No.1の実現に向けたパートナーとして,オプトポルをグループに迎え入れることにした。これにより,下記の3つの大きな効果が期待できる。

1. OCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計)分野への参入
OCTは近赤外線を利用した眼底検査装置で,失明原因の上位を占める加齢性黄斑変性や緑内障などの網膜疾患の診断に威力を発揮する。従来に比べ精密で正確な診断が可能なため,革新的な眼科診断装置として注目されており,高い成長性が見込まれている。オプトポルは先進的なOCTを含め,強力な製品群を有しており,キヤノングループとしてOCT分野への参入の大きな足がかりになる。

2. 製品面での強力な補完関係
OCTをはじめ,超音波スキャナーや角膜トポグラフィー,視野計などに強みを持つオプトポルと,眼底カメラ,屈折検査装置,眼圧計などに強みを持つキヤノンが手を組むことで,製品ラインアップが大幅に強化され,広範囲な領域をカバーする総合的な眼科診断システムの提供が可能になる。

3. 技術面でのシナジー効果
オプトポルは光断層技術に強みを持ち,ポーランドのニコラス・コペルニクス大学と共同研究を行うなど高度な技術力を有している。一方キヤノンは,カメラやレンズで培ってきた光学技術やイメージング技術に強みを持っており,両社が共同で製品開発を進めることにより,画期的な眼科診断機器の創出が可能になる。

 なお,オプトポルは,キヤノングループの一員になった後も,引き続きポーランド ザヴィエルチェ郡に本社を置き,ワールドワイドな事業活動を継続する。