東芝メディカルシステムズ(株)は,クリニックを対象としたコンパクトで操作性に優れたデジタルX線TVステムPlessartZERO (プレサートゼロ)を開発し,販売を開始した。
2008年4月の診療報酬改定でのデジタル加算算定により,クリニックにおいてもカルテの電子化を軸にフィルムレス化が加速している。また,X線TVシステムを用いた消化管造影検査が減少し,整形外科領域や透視診断を必要とする検査へと移行している。そのためX線画像のデジタル化と透視画質の向上が求められている。
PlessartZEROは,病院向け装置で培ったノウハウを活かし,デジタル化にとって必要な機能をクリニック向けの画像処理装置に搭載。さらに病院向けシステムでは透視観察用と画像処理用で2台必要だったモニタを1台に統合して,省スペース化と簡便な操作性を実現した。
●主な特長
1. フィルムレス化で検査のワークフローを改善
従来のフィルムを用いたX線TVシステムでは,暗室を使用した現像処理後に診断情報を得ていた。
デジタル化により,透視像および撮影像を即座に観察し,画像保存ができるため,検査から画像診断までの時間が大幅に短縮される。
2. わかりやすい操作で検査可能
患者登録から画像処理まで,わかりやすい操作性を実現。透視撮影台は従来の操作性を引き継いでおり,ストレスなく検査に集中できる。
3. 診断に適した画質を提供
100万画素CMOSカメラを搭載し,コントラストの高い画像を提供。また,デジタル処理により,黒くつぶれた領域や白く飛んだ領域を補正することができ,検査部位による影響が少なく,見やすい画像が得られる。
4. 検査スペースを有効に活用
操作室用モニタ1台で,透視画像の観察と画像処理操作が可能なため,操作室の省スペース化を実現。また,暗室が不要となるため,操作室の環境が改善される。
5. 画像ファイリングシステム(PACS)への画像保存が可能
DICOM規格の保存サービスに標準対応しており,画像処理装置に記録された画像を画像ファイリングシステムに転送できる。 |