東芝メディカルシステムズ(株)は,電子カルテシステム「TOSMEC TRINITY(トスメックトリニティ)」に,23.6インチフルHDワイド液晶モニタを採用,更に操作性を向上させた「TRINITY Wide Version」を10月1日よりラインナップに追加する。これにより,従来のTRINITYの機能に加え,今回カルテと過去カルテの左右表示が可能となり,カルテの見易さと操作の効率化が図れる。
●新機能の特長
1. 見開き表示で見易いカルテ画面
従来のTRINITYカルテ画面では,今回カルテと過去カルテを上下表示としていたが,フルHDワイド液晶モニタを採用することにより,「過去カルテ」を左側に「今回カルテ」を右側に表示することが可能となり,見易いカルテ画面でストレスなくカルテ入力が行える。
2. カルテDO入力も容易
DO入力(*1 も,過去カルテに表示されている該当項目を選択し,そのまま今回カルテへ引っ張る「ドラック&ドロップ」機能で,特定疾患の患者さんや毎回同じ項目を入力する患者さんのカルテ入力が容易に行える。
3. 患者情報も一目で確認可能
従来は各項目ボタンをクリックしなければ確認することができなかった患者さんの「既往歴」や「アレルギー」情報及び「感染症」情報なども,カルテ画面の患者情報欄に表示することで容易に確認することが可能となる。
4. その他の便利な機能
・来院情報の一覧表示
患者さんの「来院情報」の一覧表示でスクロールすることなく,来院日や診療項目の確認が行える。
・患者固有DO(*2 機能
患者さん個人別に「オーダー」のセットを登録することで,カルテ画面を開くだけで,登録されているセット項目を自動入力することができる。
●TOSMEC TRINITYの基本機能
1. 医事会計/電子カルテ/DICOM画像ビュアー(オプション)がこの1台で可能
オールインワン端末としたことにより,それぞれを別に揃える場合と比べ,省スペースかつ低コストで診療所向けITソリューションを導入することが可能。また,導入後のサービス窓口も一つになるため,全国を網羅した同社のサービス体制により万が一障害等が発生した場合でも,顧客が安心して利用できる。
2. 東芝独自の「ショートカット/ボディーマーク機能」
事前に症状やシェーマ(*3,オーダー,病名等をカルテに一括入力出来るよう任意に設定が行える「ショートカット機能」を搭載。また,人体の各部分を選択することによりシェーマを直感的に選択出来る「ボディーマーク機能」も搭載している。
3. MWM(Modality Worklist Management)接続により,診断装置のID入力を簡易化
TOSMEC TRINITYに接続された画像診断システムが,当日検査予定の患者さんを本機に問い合わせることが出来るMWM接続に対応している(オプション)。MWM接続には一般的に放射線部門情報管理システム(RIS)が必要だが,TOSMEC TRINITYでは高価なRISを導入することなく,画像診断システム側で検査予定の患者さんのID情報を取得することができ,ID入力の省力化や入力誤りを防止することが可能。
4. 中規模病院向け病院情報システムの会計エンジンを標準で搭載
診療所向けシステムよりも算定機能が強化された中規模病院向け病院情報システム(HIS)の会計エンジンを標準で搭載している。90種類の保険/公費を管理することができ,複雑な公費の組み合わせに対しても負担限度額計算を含め,柔軟に請求計算を行うことが可能。算定チェックや包括処理もシステムが自動処理。入力誤りや入力漏れを防ぐことができる。
5. 紙カルテに即した画面表示
従来の紙カルテに即した画面表示により,初めて電子カルテを使用する場合でもスムーズに電子カルテに移行できる。
*1:同じ内容を繰り返し入力すること
*2:患者毎に繰り返し入力する診療内容を登録する作業
*3:カルテに記載する際に用いる人体の各部位や臓器などの図 |