東芝メディカルシステムズ(株)は,「高品質な検査」,「迅速化・省力化」,「患者サービス向上(24H検査)」を実現した小,中規模病院向け臨床化学自動分析装置「TBA(ティービーエー)-c4000」の販売を開始する。(臨床化学自動分析装置は,院内の検体検査部門や検体検査専用施設において血液や尿などの検体に含まれるコレステロールや血糖などの生化学成分を測定する装置)。
TBA-c4000は,効率化が実現できると評判の高い上位機種の TBA-c8000 , TBA-c16000 と機能及び多くの仕様を同一とし,さらに操作性の改善を追及した。TBA-c4000は,単独運用だけではなく,TBA-c8000/TBA-c16000 のバックアップ機などにも配慮し開発された製品。
●主な特長
1. 検査精度の向上
東芝独自の洗浄機構・洗浄動作の採用により,検体間キャリーオーバー(サンプルプローブにおける検体間の持ち込み量)を世界最小レベルの 0.1ppmにまで低減し,高感度測定を要求される検査結果の信頼性を向上。これにより従来複数の採血管で分析していた生化学と免疫を1本の採血管で分析することが可能。
2. 検査室ワークフロー全体の時間短縮
インテリジェントラックサンプラ(検体ピックアップ方式のサンプラ)の採用
ロボットアームで検体をピックアップする方式を採用している「インテリジェントラックサンプラ」を搭載。そのサンプラは現在使用されている上位機のVOCよりすべて1ラックごとの設定を可能とする設計とした。本製品はルーチン検査を順次迅速処理しながら,緊急検体の割り込み検査が可能。更にルーチン用と緊急用のポジション数を顧客が任意に設定できるようにし多様な要望に対応できるサンプラとしている。このサンプラの採用によりTATの短縮(結果出力時間の短縮)ができ,急ぐサンプルの結果は今までより短時間で結果が出るようになった。
このサンプラにより,従来のベルトコンベア式のサンプラ及び円形サンプラに比べ簡易で迅速な検査が可能になった。
3. 最終反応液量の低減
測定に使用される試薬量(最終反応液量)を従来装置と比較して削減。80ulから測定できるので,幅広い試薬への適応とコストパフォーマンスの高い検査体制を可能にする。
4. シリーズ中の上位機と共通性
TBA-c4000は,上位機である TBA-c8000 / TBA-c16000 と共通性を持ち,上位機のバックアップとしても最適。TBA-c4000は以下の機能,仕様において上位機と同じ。(*は除く)
5. 地球環境への配慮
環境調和型製品(環境に配慮した製品)の開発に取り組んでいる。環境負荷が少ない部材の選定や廃棄物削減の徹底など,設計段階から地球温暖化の防止,資源の有効活用,規制物質の削減を目指し,環境負荷の軽減を図っている。 |