(株)ナナオは,内視鏡画像表示モニター EIZO RadiForce ES240W(24.1 型カラー液晶モニター)を2009年9月1日より発売する。
検査,診断,治療の目的で使用される内視鏡ビデオカメラシステムの高性能化に伴い,その画像を忠実に再現し,かつ手術者が観察しやすい映像表示性能を持つモニターが求められている。RadiForce ES240Wは,こうしたニーズを受け,同社が液晶テレビFORISで培った動画表示の高画質テクノロジーを活かして,腔内などの組織構造が判別しやすく,手術中の動きを自然に再現できるように,内視鏡用途に最適な調整を行なった内視鏡画像表示モニターである。
●主な特長
広色域パネルで色を正確に表示
NTSC比 92%の広色域パネルを採用。一般的な液晶モニターが表示可能なNTSC比 72%の色域を大きく超えるカバー率で,鮮やかなグリーンやシアン,また明るいレッドやイエローを表示可能。より正確な色表示,より滑らかな階調表示を実現した。
EIZO 独自の高画質テクノロジーで観察しやすい内視鏡画像表示を実現
同社の液晶テレビFORISで培った高画質技術をもとに,内視鏡画像表示で重要となる中間域を滑らかに再現できるよう階調調整し,さらに赤色や黄色の微妙な濃度差を表現できるよう色温度調整することで,手術者が観察,判別しやすい画質を実現した。さらに,手術者が好みに合わせて階調や色温度などの表示状態を任意設定できる調整機能を付加している。
多彩な映像信号に対応
さまざまなタイプの内視鏡ビデオカメラシステムに接続できるよう,パソコン信号としてはアナログRGBとデジタルDVI,映像信号としてはコンポジットやコンポーネント,Sビデオ,HDMI,さらにはNTSCやPAL方式,インターレースやプログレッシブなど,多彩な映像信号に対応している。
フルハイビジョンで微細な粘膜構造も忠実に再現
フルハイビジョンのカメラで撮影する1920×1080の映像を,ワイド大画面1920×1200の解像度で,補間や間引きの無い,ドット・バイ・ドット表示(等倍表示)し,微細な粘膜構造も忠実に再現する。
I/P 変換機能によりインターレース信号も高品位表示
カメラからビデオシステムに伝達されてくる映像信号がインターレース(飛び越し)走査方式の場合でも,映像の動きの変化量を検出して最適なI/P変換 (インターレース/プログレッシブ変換)を実施。映像のちらつきや輪郭部分に発生するジャギー(ギザギザ感)を軽減。
スルーモードで手術中の動きを自然に再現
映像処理をスキップする「スルーモード」をオンにすることで,映像表示までの遅延を最大約2フレーム(約2/60秒)短縮して,約1フレームに抑えることが可能。手術時の動作と表示画像のズレを低減する。
・ スルーモードON 時はI/P 変換機能は使用できない。
●その他の特長
- 動画の残像感を低減し映像をシャープに表示するオーバードライブ回路を搭載
- パソコン信号画面上に映像信号を子画面表示できるPinP (ピクチャー・イン・ピクチャー)機能
- スタンド付きとスタンドなしモデルから設置環境に合わせて選択可能
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