(株)アドバンスト・メディアは,大阪大学が中心となって設立したNPO法人の読影委託業務先である,(株)大阪先端画像センターに放射線画像診断レポート音声認識システムAmiVoice® Ex Radを導入,2009年8月より運用を開始する。
現在の医療現場は,慢性的な医師不足と緊急医療の増加などから,マンパワー不足が顕在化しており,その解決策のひとつとして,IT技術とネットワークを活用した遠隔医療が注目されている。
特に,放射線部門においては,全国に4500人の放射線専門医が在籍しているが,全医師に対する割合は2%足らずという状況であり,且つ,検査機器の処理能力向上により,爆発的に増加し続ける読影量に対応するために,医療現場における遠隔読影サービスのネットワーク化のニーズが高まっている。
また,作業効率化の観点から,撮影・検像・画像診断までのワークフローの完全フィルムレス・ペーパーレスの運用が急速に進んでおり,これを支える読影作業においては,より一層の効率化が求められている。
このような状況の中,大阪先端画像センターでは,大阪大学放射線医学講座および核医学講座が設立したNPO法人大阪先端画像医学研究機構と連携して,病院や診療所から通信回線を通じて送信された各種放射線検査画像を放射線専門医が読影,所見レポートを作成して返送し,質の高い画像診断を提供している。
この度,同センターにおける読影作業の更なる効率化のために,導入施設2,900(2009年3月現在)という高い導入実績と高度で高性能な同社の音声認識技術が評価され,放射線画像診断レポート音声認識システムAmiVoice® Ex Radを導入された。同システムの活用で,読影結果を音声で入力することによって,煩わしいキーボード入力の負担と時間を大幅に軽減することができる。また,短時間でのレポート作成が可能になり,より多くの検査件数をこなすことができ,医療現場における事務作業効率化が期待できる。
大阪先端画像センター放射線科の三原医師は「AmiVoice® Ex Radを導入することで,所見入力効率が2-3割アップしました。音声認識率もほぼ完璧で,もうキーボードで所見を入力する気にはなれません。今後はこの高い技術を応用して,病院情報システムを音声でコントロールできるような,ユーザーフレンドリーなツール開発を目指していただきたいと考えています。アドバンスト・メディアの技術力を持ってすれば,遠くない未来にこの夢が実現できるのではないかと強く期待しております。」と述べている。 |