日本電気硝子(株)は,放射線診断施設などにおける医療従事者の放射線被ばくを大きく軽減する放射線遮蔽用鉛ガラスの画期的な新製品「LXプレミアム」を4月下旬より発売する。
鉛ガラスは放射線遮蔽性能を有する一方で,素手で触れた際の手の汗・脂,又は水拭きなど,水分がガラス表面に付着することで「くもる」という問題があった。「LXプレミアム」は優れた放射線遮蔽性能をもつ高鉛ガラス「LX-57B」を保護用の板ガラスで挟み込んだ多層構造のため,薬品の飛散や水拭きなどに起因する「くもり」がガラス表面に発生しない。
●主な特長
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高い透明度鉛ガラスを板ガラスで保護しているため,薬品や水拭きなどに起因するガラス表面の「くもり」(鉛成分が水や脂質などと反応して生じるヤケ)が発生せず,簡単なメンテナンスにより常に高い透明度を維持できる。 |
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優れたメンテナンス性表面を板ガラスで保護しているため「くもり」を気にすることなく,普通の窓ガラスと同様に水拭きやガラスクリーナー,洗剤等でクリーニングすることが可能。 |
(3) |
安全性自動車のフロントガラスと同様,多層構造の合わせガラスであるため,万が一割れても飛散しにくく,衝撃安全性に優れている。 |
●用途
(1) 滅菌消毒が必要なエックス線撮影室の操作室窓
(2) 血管撮影室などの薬品が飛散しやすい監視窓
(3) 人が頻繁に接触する扉の覗き窓 など
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「LXプレミアム」のガラス断面 |
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