(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン(以下 フィリップス)は,新しい16列マルチスライスである「Mx-16(エムエックス16)」の発売を2009年4月10日に開始することを発表した。本製品は,2008年12月北米放射線学会にて発表され,ハイパフォーマンス&コンパクトをコンセプトに新しく開発されたフィリップスCTである。近年,日本国内でのCTの買い替えサイクルは平均10年というデータもあり,一度購入したCTは10年間以上使用されることも珍しくなくなってきている。そのため導入当初は新製品でも数年経過すると既に性能としては陳腐化してしまっているという状況が繰り返されてきた。こうした状況の中で,長期にわたる高性能を維持すべくMX-16はコンパクトデザインの中に,最高機種で培われた技術,性能を惜しみなくつぎ込み,コンセプト通りのハイパフォーマンス&コンパクトを実現している。
●主な特長
・ハイパフォーマンス
これまでのコンパクトマルチスライスCTと比較し30%以上も息止め時間を短縮し,わずか3秒台の息止めで,肺野全体の撮影を終了する。X線最大出力は415mAと上位機種と同等以上の性能を確保することで画質を維持しながら高速スキャンを実現する。また,同施設内にフィリップス上位機種が併設される場合,同じアプリケーションを共有可能なネットワーク機能を有している。
・コンパクトデザイン
最小18m2という非常に限られたスペースにも設置可能。
・イージーオペレーション
撮影に関しては,スキャンからデータ転送までをプロトコル化し,ほとんどの検査をオートマチックに対応可能。これにより,限られたオペレータの人数やローテーションによる操作環境でも安心して操作が可能。
・先進技術
1024マトリクス,クライアントサーバー,造影剤自動注入機との撮影連動機能(スパイラルオートスタート)など,これまで上位機種にのみ搭載されていた機能を搭載。 |