横河電機(株)は,新薬の開発現場や研究機関で,新薬の候補となる化合物のテストを自動化し効率向上を実現する創薬支援システム,ハイスループット細胞機能探索システム「CellVoyager(セルボイジャー)」を本日発売,商用1号機を2月27日に出荷する。
本製品は2009年3月5日から東京国際フォーラムで開催される「第8回日本再生医療学会総会」に参考出展される。
●主な特長
「CellVoyager」は,細胞を生きたままリアルタイムに観察できる共焦点スキャナユニットを利用した画像観察機構,多数のサンプルを高速に観察するため半導体や液晶製造装置などに向けて開発した精密位置決め技術による駆動機構,サンプルとなる細胞を培養するインキュベーション機構で構成されている。
1. 業界最速のスクリーニング
同社独自の高速精密位置決め技術と高速画像撮影が可能な共焦点スキャナユニットによって,従来のHCAシステムの2〜10倍高速なスクリーニングを実現した。
2. 業界最高の分解能
従来のHCAシステムの多くが,ラインスキャン共焦点などの簡易方式を採用しているのに対して,同社ではピンホールを用いた高分解能のリアル共焦点方式を採用。さらに,CSU-X1で培った鮮明な画像が得られる独自の光学系と背景光を低減する技術を採用し,背景ノイズを3分の1に削減。業界最高レベルの高分解能と鮮明画像の両立を実現した。
3. 業界最先端のライブセル観察機能
共焦点顕微鏡では,蛍光染色した生きた細胞にレーザを照射し画像を得ますが,レーザ光によって細胞にダメージが与えることがある。YOKOGAWAの共焦点スキャナユニットは,出力の弱いレーザを複数回に分けて照射するため,ダメージは最小限に抑えられる。これにより,生きた細胞の連続観察が可能になる。さらに,細胞を培養するインキュベータについても,観察用ステージ等の測定環境も全て温度,湿度,二酸化炭素濃度の制御を行っており,生きた細胞の経時変化を長時間にわたって観察することができる。
|