(株)日立メディコは,米国TomoTherapy社の放射線治療装置「Hi-ARTシステム」を日本において発売する。
TomoTherapy社製「Hi-ARTシステム」は,患者の周囲を360度回転し,ヘリカル方式により最適な角度からがん細胞を狙って照射する新しいコンセプトの放射線治療装置である。
CTイメージガイド及び高速シャッター機構により,患部へ正確な放射線照射が可能となり,正常な細胞へのダメージをわずかに抑えることが可能となった。
日本放射線腫瘍学会の調査報告によると,日本におけるがん死亡者数は今や35万人を超える状況に至っている。日本ではがんに罹患した患者の約25%しか放射線治療を受けていないのに対し,低侵襲治療が好まれる米国では約66%もの患者が放射線治療を受けている。
「Hi-ARTシステム」は放射線をがん細胞を狙って照射することができるため,正常な細胞へのダメージをわずかに抑えることが可能。また,患者はベッドに短時間横になっているだけで治療を受けることが可能であり,摘出手術等で患者さまの体力を消耗することなく低侵襲ながん治療が可能であり,患者にやさしい治療装置といえる。
専任販売およびサービス体制を確立することにより,今後2年間で15台の販売を目指す。 |