グラクソ・スミスクライン(株)(以下GSK)は,1月21日付で同社のA型ボツリヌス毒素製剤「ボトックスビスタ® 注用50単位」(一般名:A型ボツリヌス毒素)について,「65歳未満の成人における眉間の表情じわ」を効能・効果として,製造販売承認を厚生労働省より取得した。
「ボトックスビスタ®」はボツリヌス菌が作りだしたA型ボツリヌス毒素(天然のタンパク質)を有効成分とする筋弛緩剤。表情筋に直接注射することで,表情筋の収縮を弱め,表情でつくられるしわを改善することができる。本剤は,眉間の表情じわの治療薬として本邦においては初めて承認を取得した,国内で使用できる唯一のA型ボツリヌス毒素製剤である。現在,同効能・効果で米国,イギリス,ドイツ,フランスをはじめ世界50カ国以上で承認されている。
本剤はGSKが「眼瞼(がんけん)けいれん」・「片側顔面(へんそくがんめん)けいれん」・「痙性斜頸(けいせいしゃけい)」の治療薬として販売している「ボトックス®」と同一の有効成分を含む製剤であり,今回承認を取得した「65歳未満の成人における眉間の表情じわ」の用途においては,「ボトックスビスタ®」という製品名で発売する予定。なお,本適応においては,保険診療の対象にはならない。
●製品特性
- 日本で唯一,しわ治療の用途にて厚生労働省より承認を取得したA型ボツリヌス毒素製剤。
- しわのもととなる顔の筋肉の収縮を起すアセチルコリンという神経伝達物質の放出を抑制し,神経筋伝達作用を阻害することにより,筋肉を緩めてしわを改善する。
- 1回の注射の効果は通常3〜4カ月持続する。
- 注射部位の皮膚自体に変化を与えるものではないため,施術後すぐに日常生活に戻ることができる。
- 既に世界50カ国以上で数百万人に使用されており,多くのエビデンスと実績がある。
- 本剤は講習を受け,本剤の安全性及び有効性を十分に理解し,施術手技に関する十分な知識・経験のある医師によってのみ使用できる。
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