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GE横河メディカルシステム
フルデジタル汎用超音波診断装置の
最上位機種「LOGIQ E9」 発売

(2008/10/25)

●希望小売価格
1億5千万円(オプションにより異なる)
●問い合わせ先
GE横河メディカルシステム(株)
広報グループ
TEL 042-585-9249
http://www.gehealthcare.co.jp

LOGIQ E9

 GEヘルスケアグループの日本法人であるGE横河メディカルシステム(株)は,フルデジタル汎用超音波診断装置「LOGIQ(ロジック)」ブランドの最上位機種「LOGIQ E9(ロジック・イーナイン)」を,大学病院や地域の基幹病院を主対象に発売する。

 LOGIQ E9は「人に優しい」をコンセプトに,医療機関からのニーズが高い画質や診断精度の向上,検査者の操作性アップ,ならびに患者の負担軽減を高い次元で融合したフラッグシップモデル。 同装置はまず,Bモードと呼ばれる主流の撮影時における画質の向上を実現している。従来では,患者の体格や体内構造ならびに撮影条件によって,画質に差が出るのが通例だったが,LOGIQ E9では超音波信号を送受信するプローブ(探触子)や,プローブから送受信される超音波を時間的に制御するビームフォーマーを新たに開発。皮膚に近い表在部から体内深部まで広範囲にわたって均一な高精細画像の描出を可能にしている。

 また,超音波装置はX線などを使用しない安全で非侵襲的なリアルタイムでの診断が可能だが,撮影時には死角になる部位が発生したり,診断の客観性が低くなるケースもあった。LOGIQ E9は,CT(コンピューター断層撮影装置)やMR(磁気共鳴断層撮影装置)などの画像診断装置で撮影した画像と,超音波のイメージを同一画面に表示し,リアルタイムな比較を可能にする「Volume Navigation(ボリューム・ナビゲーション)」機能を搭載。体内の構造物の形状や病変の位置を正確に描出する画像診断装置の形態画像と,超音波の高分解能イメージの重ね合わせを可能にし,診断精度の向上ならびに治療効果の測定を実現している。さらに,印を付けた部位を撮影中に追跡して画面上に表示するGPS機能も搭載,疾患の位置などを常に一目で把握できるようにしている。臨床的には,バイオプシー(生検)を含めた乳がんなどの乳腺疾患の早期診断や複数の病変部の発見に高い有用性を誇る。

 またLOGIQ E9は造影検査においても高い診断能力を有している。2007年1月のソナゾイドの発売以来,超音波による造影検査は普及の一途を辿っているが,現在,体内深部の低感度と不必要な組織の描出が課題となっている。LOGIQ E9では,新開発の「Amplitude Modulation(アンプリチュード・モジュレーション)」機能を搭載し,感度を高めることでこの課題を克服,肝腫瘍の鑑別診断や治療効果判定における精度を向上する。

 LOGIQ E9は,これらの新開発のハードやソフトウェアを搭載することで,これまでの超音波装置にはない高い機能性を有しているほか,検査者の操作性や患者の負担軽減の面においても業界をリードしている。 超音波診断はその検査項目の多さから,これまで検査の長時間化や検査漏れ,検査者間の診断のばらつきなどが発生していた。LOGIQ E9では検査手順をプログラム化して,ワンタッチでの検査を実現する「Scan Assistant(スキャン・アシスタント)」機能を搭載,検査の次のステップを自動アシストすることで,検査時間を最大42%短縮する。検査モードの切り替えや診断コメントの入力,計測項目の表示などもすべて自動化することで,ボタン操作を大幅に削減,検査者は患者の診断に一段と集中できるようになるほか,検査漏れの減少に貢献する。また,検査者間の差も解消できるため,一定の検査項目や手順を繰り返す血管検査に特に有効である。

 LOGIQ E9はこのScan Assistant機能のほか,自由自在に移動可能なキーボードや必要な情報を自由に表示設定可能な大型モニタなどを採用し,ハード面においても検査者の操作性を向上している。これらの優れた特徴が評価され,LOGIQ E9は2008年度グッドデザイン賞を受賞するなど,その高いパフォーマンスのみならず,従来の医療機器の観念を打ち破るデザイン性が既に高く評価されている。