グラクソ・スミスクライン(株)は,このたび新たに,一般の方向けの子宮頸がん情報サイト「allwomen.jp」(http://allwomen.jp)を開設した。
子宮頸がんは性交渉の経験があるすべての女性に起こりうる病気であり,特に20〜30歳代の女性においては最も罹患率の高いがんであるにもかかわらず,十分な理解が進んでいないのが現状。このたび開設したウェブサイトは,子宮頸がんから身を守るために知っておきたい情報を中心に掲載しており,また,がんに対する意識がさほど高くはない,若い世代にも親しみやすい構成・内容となっている。
●主なコンテンツ
- 3 Facts:たくさんの誤解,たった3つの事実
子宮頸がんをめぐっては,「まだ若いから関係ない」「男性経験が多いわけではないから関係ない」「家族に子宮頸がんの人がいないから関係ない」など,さまざまな誤解や偏見が存在します。そんな中,まずはこれだけは理解して欲しい,「たった3つの事実」を紹介。
- 7 Days Story:7日ではじめる,わたしの子宮頸がん対策
25歳のごく普通のOLが,先輩の女性社員との会話をきっかけに子宮頸がんに関心を持ち,この疾患について調べたり,友人,両親,妹,恋人とかかわる中で変わっていく1週間の心の動きをストーリー仕立てで展開。
- Cervical Cancer:「子宮頸がん」について
子宮頸がんの病態,症状,疫学,原因,治療,予防等の情報をコンパクトに解説。
日本では,毎年約8,000人の女性が子宮頸がんと診断されており,このうち約2,400人の尊い命が失われている1。特に20〜30歳代における子宮頸がん罹患率が近年増加しており,この年代の女性においては最も罹患率の高いがんである2。若年者における罹患率の増加傾向の原因の1つに子宮がん検診の受診率の低さが挙げられることから,若年者も含めた検診受診が勧められる。定期的に子宮がん検診を受けていれば異形成(がんになる前の細胞の異常な状態)やごく初期のがんの段階で発見することが可能であり,早期に治療することができればほぼ100%の治癒が期待でき,子宮温存も可能である。
子宮頸がん予防に対する新たな手段として,その発症因子である発癌性ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ子宮頸がん予防ワクチンが世界中で開発・発売されている(日本では承認申請中)。同社では,子宮頸がん予防ワクチンの承認を待つ現段階では,一般の方に広く子宮頸がんに対する知識や関心を高めてもらい,検診受診率を上げることが大切であると考えている。こうした活動が,子宮頸がん予防ワクチンの承認・発売後に検診とワクチンの併用による子宮頸がん撲滅を可能にするものとも考えている。
同社の子宮頸がんの発症の原因となる特定の発癌性HPVの感染を予防するワクチン(海外での製品名:Cervarix®)は,世界67カ国で承認されている。
同社では,医療従事者向けの子宮頸がん情報サイトも運営しており,幅広く子宮頸がんに関する情報を提供している
(http://glaxosmithkline.co.jp/medical/cervical/index.html)。
1. 厚生労働科学研究費補助金 第3次対がん総合戦略研究事業 がん罹患・死亡動向の実態把握の研究 平成18年度 総括・分担研究報告書(主任研究者 祖父江友孝), 2007年4月公開
2. 地域がん登録全国推計値,国立がんセンター がん対策情報センターのがん情報サービス
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