米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケア(本社:英チャルフォント セントジャイルズ,プレジデント兼CEO:ジョセフ・M・ホーガン)のノートブックタイプのコンパクト型超音波診断装置事業の2007年度(2007年1月〜12月)の売上は,前年比50%増の2億6,000万ドル(約260億円)を記録し,世界No. 1のメーカーとしてそのシェアを引き続き拡大している。
世界の超音波診断装置の市場調査で定評のあるKlein Biomedical Consultantsがこのほど発表したレポートによると,コンパクト型超音波診断装置市場は2007年度42%伸びたが,同社はそのペースを上回る成長を遂げており,世界第2位のメーカーを売上ベースで4,700万ドル(約47億円)引き離している。
同社のコンパクト型超音波診断装置事業が伸びた要因としては,米国以外のビジネスが大きく成長したこと,ならびに救命医療や麻酔医療,そして救急医療など新たな領域において超音波診断装置が活用されるようになってきたことが挙げられる。同社は,同レポートが予想値を発表している2010年まで引き続きトップの地位を維持すると見込まれている。
日本においても,コンパクト型超音波診断装置市場は年平均20%もの伸びを遂げており,現在の市場規模は年間約40億円になっている。日本において超音波診断装置の開発・製造・販売を展開するGE横河メディカルシステム株式会社は,小型・軽量で,かつ高画質と高機能を有するコンパクト型超音波診断装置を,場所や時間を選ばず高度な超音波診断を実現する「ユビキタス超音波」と名づけ,一般腹部用の「LOGIQ(ロジック)」シリーズ,循環器用の「Vivid(ヴィヴィッド)」シリーズ,そして産婦人科・乳腺甲状腺用の「Voluson」シリーズと3ブランドで製品を導入している。
診断領域に合わせて3つのブランドを有し,顧客のニーズに合わせて最適な製品を提供できることや,コンパクト型装置にも関わらず据置型と同等の機能を有する品質の高さが日本の医療機関からも高い評価を獲得しており,2007年度の売上は前年比20%アップ,コンパクト型市場ではシェア70%と日本でもトップの地位を確立している。 |