富士フイルム(株)は,富士フイルムメディカル(株)を通じ,重さわずか2.5kgと超小型軽量で,ベッドサイドや救急医療現場などにも,いつでも持ち出せるポータブル超音波診断装置「FAZONE M/Brain」(*1)を4月3日より発売する。同時に,据え置き型とポータブル型を瞬時に切り替えて使える一台二役の“コンバーティブル超音波診断装置”として好評の「FAZONE M」の大幅な機能強化も行い,多様化する臨床現場で幅広いニーズに対応する。
同社が平成19年より発売している超音波診断装置「FAZONE M」は,小型・軽量で簡単に持ち運びができるポータブル超音波診断装置「Brain」と,それを取り付けることで,検査室などでの使い勝手に優れた据え置き型としての使用も可能な「スマートカート」で構成されており,一台で二とおりの使い方ができる“コンバーティブル超音波診断装置”である。「ZONE Sonography」技術の採用により,超音波ビームを広範囲に送信して大きなゾーンで大量のエコーデータを高速に収集し,高度な画像処理を行うことにより,高画質を実現している。また,電源「ON」後,約20秒で立ち上がり,即時に超音波検査を始めることも可能で,医療現場からも高い評価を得ている。
これまで,「FAZONE M」を「Brain」と「スマートカート」一体で販売していたが,医療現場の高いニーズにこたえるためポータブル部分である「Brain」単体での販売を開始する。「FAZONE M/Brain」は,ソフトウエアの改良により,基本画質を大幅に向上させており,バッテリー駆動のため,電源の心配もなく,いつでも持ち出して高画質の超音波検査を行うことが可能。また,導入初期には「Brain」のみを購入し,その後必要に応じて「スマートカート」や「Brain」の増設もできるため,施設ごとのニーズに合わせた拡張も可能。同時に,「FAZONE M」の基本性能も向上させている。「スマートカート」には,19インチ大画面高精細液晶ディスプレイを採用し,操作性を改良するとともに,重量を57kgと従来機よりも30%以上軽量化した。検査室から病棟などへの装置の移動がさらに簡単になり,高い機動力を実現する。さらに,各検査部位に最適化した4種類のプローブを新たにラインアップし,心臓検査や下肢静脈検査などにも高画質画像を提供する。
本製品は,平成20年4月4日〜6日に横浜の「パシフィコ横浜」で開催されるITEM2008 国際医用画像総合展に出展する。
●主な特長
ポータブル型利用機能
「FAZONE M/Brain」は2.5kgと小型軽量で,ベッドサイド,外来診療室,サテライト,救急,在宅などへも持ち出して,高画質の超音波検査を行うことが可能。
据え置き型利用機能
「FAZONE M/Brain」に高画質・大画面・多機能の「スマートカート」を組み合せ,午前は検査室,午後は「FAZONE M/Brain」を持ち出してベッドサイドでの超音波検査を行うといった,新しい検査スタイルを実現。
*1 「FAZONE M/Brain」は販売名「FUJIFILM 超音波画像診断装置 FAZONE M」のスキャンエンジン部分 |