GEヘルスケアグループの日本法人であるGE横河メディカルシステム(株)製の磁気共鳴断層撮影装置(MRI)「Signa
HDe 1.5T(シグナ・エイチディーイー・1.5テスラ)」が,今夏に中国で開催される北京オリンピックの選手村の総合病院に2台設置される。オリンピックに参加する世界中のトップアスリートは,同装置を使用した最先端の画像診断を受診できるようになる。
Signa 1.5TをはじめとするMRIは過去10年以上にわたり,急速な技術的発展を遂げており,スポーツに起因する怪我の早期発見や治療の経過観察においても高い有効性を誇っている。非侵襲的に体内の診断が可能なMRIは,特にひざや肩のような骨と軟組織が複雑に組み合わさった構造を有する関節の高コントラスト画像の描出に最適である。ひざや肩は負傷する可能性が高いため,競技場近辺でのMRIをはじめとする高度画像診断装置の診断が求められている。今回選手村にSigna
HDe 1.5Tを2台設置することで,より身近な場所での正確な検査が可能になり,症状が軽度な段階での迅速な治療の開始や,選手一人ひとりに合ったトレーニングやリハビリプログラムの策定に伴う,治療やリハビリ期間の短縮に貢献する。
今回設置するSigna HDe 1.5Tは,同社が開発・製造し,2005年12月に発売した機種。日本の医療機関のニーズをクリアした高いパフォーマンスが全世界で評価され,発売から2年で既に世界で300台以上の販売実績を誇っている。1.5テスラの磁場強度を有するMRIとしては,世界で初めて専用の機械室をなくしたコンパクトなレイアウト設計にするなど,日本の臨床現場の声を取り入れ,省スペースと高機能を高い次元で融合した。これらの優れた特徴が評価され,2006年にグッドデザイン賞を受賞し,昨年には『Business
Week』誌が主催したデザイン大賞(IDEA 2007: International Design
Excellence Awards ’07)を受賞するなど,各方面から高い評価を獲得している。
またSigna HDe 1.5Tは,単に高品質の画像描出が可能なだけでなく,使用する水や電気,電磁石の冷却に使う液体ヘリウムのコストを最大で4割削減できるなど,病院経営にも寄与する。
*2008年3月3日米国発表 参考資料
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