東芝メディカルシステムズ(株)は,4月4日からパシフィコ横浜にて開催される日本医学放射線学会総会,日本放射線技術学会総会学術大会,日本医学物理学会学術大会の3学会と同時に開催される国際医用画像総合展ITEM2008にて1回転で最大160mmの範囲を0.5mmスライス厚,320枚同時撮影可能なX線CT装置「Aquilion
ONE(アクイリオン
ワン)」を国内の学会で初めて実機展示を行い,発表する。
「Aquilion ONE」は,大型面検出器を搭載し,脳や心臓,さらに肝臓や膵臓などの臓器全体を1回転で捉えるだけでなく,連続して撮影することで血流状態や関節部の動態など,四次元(三次元+時間)の情報を収集することが可能となる。すなわち形態と動態診断に必要なデータを広範囲に短時間で収集することができ,さらに最新の被ばく低減技術により被ばくの低減を図る。「Aquilion
ONE」は,形態と動態の診断を1度の検査で可能とするCTである。
●本装置の特徴
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1回転で心臓や脳の上端から下端まで撮影可能であるため,ひとつのボリュームを同じ時相で撮影することができる。心臓のような動く臓器の場合でも,スライス間に時間的なズレが生じない。 |
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ここで得られたボリュームデータは,1回転最短0.35秒の撮影時間で最大160mmの広範囲を0.5mmスライス厚で同一時相で撮影したボリュームデータである。これを時系列に並べて画像表示することにより,臓器全体の動態診断が可能となる。
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検査による被ばくを低減,冠動脈CT検査では約1/4に低減可能。
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撮影時間が短縮できるため,造影剤の低減が可能。
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● 期待される臨床適用
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臓器を広範囲にダイナミック撮影することにより,三次元の情報に時間の情報を加えた四次元情報を提供できるようになり,形態診断に加え血流情報も取得することで臓器全体の動態診断を行うことが可能となる。また整形外科の分野でも関節の動き等の動態情報が得られる。
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脳梗塞や心筋梗塞という人命に関わる重大疾患の検査の際,従来は複数の診断機器による検査が必要なケースがあり,トータルで数時間を要する場合もあった。「Aquilion
ONE」は,ひとつの装置で形態情報と動態情報を収集可能とし,検査時間の短縮を実現,一刻を争う救急救命に貢献する。
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「Aquiion ONE」は,冠動脈の撮影を最短では1回転0.35秒で撮影することが可能。この場合には,従来の約1/4の被ばく量で撮影することが可能となり,患者への負担を低減する。
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1回転最短0.35秒の撮影時間で最大160mmの範囲を0.5mmスライス厚でカバー可能。同社独自の「造影剤の濃度が最適になったタイミングで撮影する機能」との組み合わせで,より少ない造影剤での検査が可能となり,患者への負担を低減する。
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静止困難な小児や患者さんの場合でも,最短0.35秒という撮影時間で検査が終了するので,動きによるモーションアーチファクトの影響が従来に較べて少ない画像が得られる。
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「Aquilion ONE」は,昨年10月に世界で最初に藤田保健衛生大学において臨床が開始され,米国Johns
Hopkins(ジョンズ ホプキンス)大学,Harvard Medical School(Brigham
& Women's Hospital)(ハーバード メディカル スクール(ブリガム
アンド ウィメンズ ホスピタル)),ドイツベルリンHumboldt(フンボルト)大学 Charite(シャリティ),カナダUHN(University
Health Network(ユニバーシティ ヘルス ネットワーク)),オランダ Leiden
大学,さらには国内2号機として岩手医科大学循環器医療センターにも導入された。これらの施設で臨床面での応用の評価を実施し,国内におきましては2008年4月頃までにさらに5施設に納入予定。そしてこの4月より本格的な販売を開始し,2008年度は国内で50台,全世界で200台の販売を目指す。
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