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ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカルカンパニー
国内初 不整脈の診断・治療を一度に実現可能とする
「CARTO XP」を発売

(2007/12/25)

●問い合わせ先
ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)メディカル カンパニー
広報部:山田
TEL 03-4411-7155
http://www.jnj.co.jp/jjmkk/


 ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニーは,主に頻脈性の不整脈の診断に用いられる立体画像診断装置「CARTO(*1) に,CTやMRIの画像を取り込んで病変部位の特定がより正確に行え,専用の高周波発生装置と専用のカテーテルとを併用することで診断と同時に「カテーテルアブレーション(*2)」も可能となり,不整脈の診断と治療までを一度の実現可能にした統合システム,診断・治療支援機器「CARTO XP(以下,CARTO XP)」を発売する。本製品は2007年10月に厚生労働省より承認を得ており,来年早々に各医療機関への販売を開始する。

●主な特長

イメージ画像機能

  • 「CARTO」システムでは,不整脈の原因となっている病変部位を特定(マッピング)するために,カテーテルと呼ばれる細い管状の医療機器を用いて心臓の筋肉に流れる電位情報と位置情報をそれぞれ,心電図記録装置やX線画像から情報を複合的に取得する必要があった。
  • 「CARTO XP」システムでは,マッピング画像にCTスキャンやMRIの解剖学的情報が描写された画像を重ね合わせることで,これまで以上に病変部位を正確に把握し,診断を下すことが可能となった。また,病変の位置情報を,これらの組み合わせた画像から把握し診断と同時に治療を行うことにより,患者さんへのX線照射時間を大幅に短縮することができる。

カテーテルアブレーション機能

  • これまでの「CARTO」は不整脈の診断支援のための装置だったが,今回発売される「CARTO XP」システムでは,専用の高周波発生装置と専用カテーテルを併用することで不整脈の診断と治療を同時に行うことが出来る。診断に使用したカテーテルを抜いてから,再び治療用のカテーテルを挿入し病変部位を特定する必要がないため,より正確なアブレーションができることとなる。

*1) 立体画像診断装置「CARTO」 … GPSと同様の原理を用いて構成した心臓立体画像により,心筋の興奮伝導を立体的に視覚化し,頻拍機序の診断を支援する装置。専用電極カテーテルを用いて,X線透視では不明瞭な心臓画像も360度の3D画像で詳細に表示(=マッピング)することができ,不整脈の中でもこれまで困難とされてきた疾患に対して,より正確な診断を可能としている。

*2) カテーテルアブレーション … 足の付け根の静脈や動脈から心臓内に挿入した電極カテーテルを,頻拍の原因となっている異常興奮の発生部位や興奮旋回の通路に置いて,カテーテルの先端電極から高周波電流を流して,その部分を焼灼【しょうしゃく=アブレーション】し,頻拍を根治するという治療法。手術で開胸することがないため,患者さんの身体への負担が少ない治療法である。