東芝メディカルシステムズ(株)が開発したハーモニックイメージング技術「Differential
THI」は,体の深い部分まで分解能の高い画像を提供可能で,最高級機Aplioシリーズに搭載され好評を博している。同社はそのDifferential
THIをはじめ多彩なイメージング機能が搭載可能で,さらに使いやすさを追求した新製品「Xario
XG」(エクサリオ XG)を商品化し,2007年11月より営業活動を開始する。11月25日(日)〜30日(金),米国シカゴ マコーミックプレイスで開催される北米放射線学会(RSNA)にて展示。
Xario
は最高級機並みの画質を実現するコンパクトな装置として2004年の発売以来6,000台以上を出荷し,全世界で使用されている。「Xario
XG」はそのXario
の数々の優れた特長を継承しつつ,Differential THIをはじめとする多彩なイメージング技術を搭載した新製品。「XG」は「Next
Generation」を意味する。
●主な特長
(1) 高画質へのこだわり
生体からの2次高調波を使って映像化するTissue Harmonic Imagingは,分解能のよいクリアな画像を得ることができるが,周波数の高い成分だけを使うため,深い部分での見えやすさに限界があった。同社独自のDifferential
THIは,二つの周波数成分を同時に送信し,その差分と高調波成分を使って画像を構成。広帯域の周波数成分を利用することにより,肝臓・胆嚢・すい臓や消化管といった腹部領域から,乳腺・甲状腺といった表在臓器,おなかの中の赤ちゃんの観察などの広い臨床領域で、見やすい画像を提供。
また,超音波の送受信を複数の方向から同時に行うことで,超音波画像特有のスペックルと呼ばれる粒子状のパターンやランダムなノイズを低減するApliPure
Plus(アプリピュア・プラス)機能も搭載可能。Differential THI同様,広い臨床分野で見やすい画像を提供。
(2) 多彩な臨床応用技術
Micro Flow Imaging機能を搭載可能
産科用4Dプローブや,表在臓器用4Dプローブが使用可能
超音波造影剤を使って微細な血流を映像化するMicro Flow Imaging機能を搭載可能。マイクロバブルが消失しないように低音圧の超音波を照射し,その最大輝度を保持して表示することにより,造影剤が観察部位へ流れている様子がリアルタイムに描出できる。
また,おなかの中の赤ちゃんの顔や手足の立体画像をリアルタイムで表示する産科用4Dプローブや,表在臓器用4Dプローブが使用可能。複数の断面を同時に表示する機能を備え,検査時間の短縮につながる。
(3) 使いやすさを表現するiStyleコンセプト
フレキシブルな支持アームと大きなグリップハンドルを備えた液晶モニタを採用。検査者の見やすい位置へ簡単に動かすことができる。また,患者さんや妊婦さんへの検査結果の説明の際にも役立つ。操作パネルの各スイッチの機能割当てを自由に設定変更することにより,より使いやすい操作パネルに仕上げていくことが可能。
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