(株)フィリップスエレクトロニクスジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:上條誠二)は、従来の1.5T
超電導MRI装置の機能を向上させた「Achieva (アチーバ) 1.5T HPシリーズ」の発売を開始した。
●主な特長
(高画質化)
- 1.5Tでの画質の向上のためパルスシーケンスのMin TR/Min TEを上位機種と同一の仕様まで向上させ、パルスシーケンスの自由度が一層高まり、臨床上での運用が柔軟。
- 高精細な2,048 x 2,048マトリクスでの再構成が可能。整形領域での撮像や超高分解撮像に役立つ。
- 動き補正の技術が搭載可能。これにより検査中にどうしても動いてしまう患者様でも検査が行える。
- 従来見分けることが困難であった軟部組織を区別して診断できるように複数のエコーを任意に加算できる技術が使用可能。
- 下肢などの領域においてベクトル心電図の同期を併用して非造影MRアンギオが可能。
- T2コントラストを維持したままでの等方性ボクセルイメージの画像を取得する事が可能。これにより一度の撮像だけで3次元の情報を取得でき、任意の断面にて診断する事ができる。
- 高速に磁化率強調画像を取得する事により、従来よりも早く出血の確認を行う事が可能。
(操作の簡便化)
- MRIの高機能化に伴い、例えば拡散強調画像のような高度なMRIの撮像には専門の技師が必要だったが、SmartExamにより、スライス面の自動設定や、パルスシーケンス、画像処理に至るまでシステムが自動的に行い、夜間の救急での対応でもこれらの高度な撮像が、非常に簡便な操作で行う事が可能。撮像のみならず、検査後の画像処理も自動的に行う機能を搭載する事により高度な医療を支援。また、従来は頭部のみの実用であったが、膝への適用もされている。この機能は複雑な技術を簡単にして提供するフィリップスのブランドプロミスであるsense
and simplicityの一環として開発されたものである。
- 従来、独立のワークステーションが必要であった脳神経線維の走行描出、心臓の血流量 解析などを含む多彩な画像解析機能を本体のコンソールで行える。これにより視覚的に分かり易く表示することが可能。
(3.0Tでの機能の反映)
- 従来、主に3.0Tで実用されていたMRスペクトロスコピーに高速撮像法であるSENSE法を併用する事が可能。これにより従来比最大で12分の1(12倍速)の撮像時間となり、検査時間の大幅な短縮に役立つ。
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