(株)日立メディコは,超音波診断装置の新しい機能を開発。5月26日〜28日に大阪で開催された日本超音波医学会第79回学術集会で発表,展示した。
●主な特長
〈新しいグラフィックユーザーインターフェイス「Ultrasound
Cockpit」〉
画面を切り換えることなく,簡単に過去画像との比較を行うことができるほか,モニタ上のアイコンとポインターでトラックボールと確定キーを操作するだけで,ルーチン検査のほとんどの操作を行うことが可能となった。
〈世界初の「日本語対応音声操作機能」・「音声所見入力機能」〉
超音波診断装置において,世界で初めて,ヘッドホンマイクから日本語の音声で操作できる機能を開発した。また,世界で初めて,超音波のリアルタイム観察中に音声で所見を装置に入力し,デジタルの文字ファイルと音声ファイルに記録できる機能を開発した。
〈第二世代 Real-time Tissue
Elastography〉
脂肪領域と病変組織の歪みの比率を計測して数値化するFLR(Fat Lesion Ratio)計測機能を筑波大学と開発した。良性組織は低値を,悪性組織は高値を示し,良悪性鑑別がより簡便に行える可能性があるという。
〈第二世代 Real-time Virtual
Sonography〉
多時相のCT画像を切り換えて参照できる機能を開発した。多くの診断情報が得られるほか,RFA治療の位置決めをより安全に行うことができる。
〈第二世代 Tissue Tracking〉
2D Tissue Tracking機能の解析時間を短縮し,数百点におよぶポイントで心筋を追いかけてカラーの動画像にするColor
Tissue Tracking機能を開発。ビジュアル的な表示が得られるので,虚血を起こしている心筋部位の同定が簡便になり,有用な診断情報が短時間に得られると期待されている。 |