(株)島津製作所は,高性能なPETで収集した画像データで病変部をとらえてCTで精査するPET/CT「Eminence
SOPHIA」を発売した。CTを吸収補正に使用しないため,CT撮影はPET画像を読影して病変が疑われる部分のみに限定することが可能となり,低被曝での検査を実現している。
●主な特長
〈高分解かつ高感度で,短時間収集するPET検査〉
高分解能で高感度の検出器と,短時間データ収集を可能にする「SYNETRAC」により高精度なデータ収集を実現。従来の収集ロス時間と体軸方向の感度ムラをなくし,検査範囲全域で高感度収集を実現している。また,検査時のベッドの動きが一定でスムーズなため,患者の心理的不安も軽減される。
〈部分撮影により低被曝を実現〉
PET専用の外部線源を利用して吸収補正のためのデータ収集を行うため,CT撮影は,PET画像により必要と判断された部分に制限して行うことで被曝量を低減し,所見がない場合は行わないという選択も可能。
〈脳の定量測定にも最適〉
大学病院や研究施設で行われている脳の定量検査では,ガスマスクの装着や肘からの動脈採血を必要とするが,前面にPET部,奥にCT部を配置しているため,患者へのアプローチが容易。
〈維持費の低減〉
約30年の半減期を持つ137Csを,トランスミッション収集用の線源に使用しており,交換が不要。また,CTの部分撮影によりX線管球の負荷が軽減し,維持費を低減。
〈省スペースを実現〉
コンパクトな設計で,検査室のスペースに余裕の少ない医療施設や,ガンマカメラの更新にPET/CTの導入を予定している施設に適している。 |