シーメンス旭メディテック(株)は,超高磁場全身用3T MRIシステム「MAGNETOM
Trio」を発売した。S/Nは1.5Tの2倍で,空間分解能と撮像時間が飛躍的に向上。磁場強度を上げると磁場が不均一になりやすく,画像に歪みが生じるなどの課題を最先端技術でクリアし,一般の臨床への応用が可能になった。
●主な特長
〈40mT/mの最大傾斜磁場強度,0.25ppm
Vrmsの磁場均一性〉
40mT/mの最大傾斜磁場強度,スリューレート200mT/m/sという強力な傾斜磁場システムと,40cmのDSV(Diameter
Spherical Volume)全体にひずみや乱れを起こさない0.25ppm Vrmsの磁場均一性を持ち,脂肪抑制が均一で広範囲の検査も可能。特許技術「外部変動磁場抑制機能(E.I.S)」により,一切の乱れや歪みを廃した高磁場均一性を実現した。また,最大8chのRFアレイコイルシステムにより高いS/Nが得られ,空間分解能が飛躍的に向上した。
〈独自の最新アルゴリズム“GRAPPA”を搭載〉
「mSENSE」と「GRAPPA」の2つの最新アルゴリズムで撮像時間を大幅に短縮しながらアーチファクトを抑制し,S/Nの低下を最小限にした。また,自動コイル感度補正機能を搭載した最先端のパラレルイメージング撮像法「iPAT」により,クオリティを犠牲にすることなくこれまでの最大1/4の時間で高いS/Nを引き出すことができる。
〈効率的な検査環境〉
1.5T並みに小型化された超高磁場マグネット,漏洩磁場対策,コンピュータキャビネットの小型化により,最小設置面積はクラス最小の33平方メートルを実現。直感的な操作感と全モダリティ共通のインターフェイスで定評の「syngo」をベースに,徹底した自動化とアプリケーションに特化した高い機能をプラスし,日本語でのオペレーション環境も選択できる。コンピュータ・ハードウエアの継続的なアップグレードも可能。 |