GE横河メディカルシステム(株)は,動きのある患者の高精細画像撮影を実現し,乳房や下肢,心臓などの診断も可能な新世代MRシステム「Signa
EXCITE HD 1.5T」を発売した。
●主な特長
〈動く患者の高精細撮影を実現〉
鎮静が困難な小児や高齢者,安静下にいることが困難な患者などでは,従来のMRIでの頭部検査は非常に困難だった。「Signa
EXCITE HD 1.5T」では,体動を補正する独自のソフトウエア「Propeller」を搭載することで,この問題を克服。これまで急性期脳梗塞の画像化の際に生じることがあった アーチファクトも低減でき,より正確な診断が可能にする。さらに,時間も短縮され,患者負担を軽減するほか,撮影できる患者数も増やせるため,経営面でも貢献する。
〈診断適用部位の拡大〉
乳房や下肢の血行動態の検査に適したソフトウエアを搭載。MRシステムでは初めて,両側の乳房の三次元画像が1回の撮影で得られるほか,下肢の血行評価も可能となった。また,従来では不可能であった息止めや心電同期が不要なリアルタイム心臓撮影が可能になるなど,現在,4割以上を頭部領域が占めるMRI検査において,乳房や下肢,心臓などにおいても高精細画像撮影が可能になり,適用部位が拡大する。
〈EXCITEテクノロジー〉
信号収集から画像再構成までのデータフローを飛躍的に向上させるハードウエア面の新技術として「EXCITEテクノロジー」を採用した。その1つ「FastRF」は撮像法の制御を高速化し撮像時間の短縮を実現する。また,人体からの8つの信号を受信するRFレシーバーを世界で初めて8チャンネル化した「EXCITE用コイル」も搭載した。さらに,臨床用のMRシステムとしては世界最速850枚/秒の再構成速度を達成している。 |