東芝メディカルシステムズ(株)は,世界初となる固定寝台のガントリ移動スキャン方式を採用した「Aquiduo」の販売を開始した。同方式により,PETとCT両画像のズレをなくし,正確な位置情報の収集が可能となった。ガントリ開口部はCT部が72cm,PET部が70cmと大口径を実現し,患者の心理的不安も解消している。
●主な特長
〈LSO検出器〉
PET部分に4mm×4mmのLSOクリスタルを採用した最新の検出器を搭載。信号処理についても高速化を図ることで,高画質かつ高分解能の機能画像を高速スキャンで得られ,検査精度を向上し検査時間も短縮させた。
〈16列マルチスライスCT〉
CT部分に0.5秒スキャン,0.5mmスライスが可能な16列マルチスライスCTを搭載することで,高精細な形態画像を得ることができる。また,低線量撮影用画像フィルタである量子フィルタを搭載しているため低線量撮影でも画質を維持できるほか,撮影中の管電流を細かく調整すれば,最大で50%の被ばく低減が図れる。
〈ガントリ移動方式〉
従来は寝台天板が移動して撮影を行っていたが,「Aquiduo」では,IVR-CTシステムなどで実績のある,寝台が静止したままガントリが自走する撮影方式を採用。寝台天板のたわみによるPETとCTそれぞれの撮影時の位置ズレの影響を物理的に排除したことで,精密な位置情報が得られる。
〈優れた操作性とワークフロー〉
1つの操作卓ですべての検査にかかわる操作が可能。また,さまざまなワークフローに柔軟に対応する設計となっており,検査効率の大幅な改善が期待できる。 |