シーメンス旭メディテック(株)は,高磁場装置として世界初となる,大口径72cm・奥行き125cmのオープンボア1.5T
MRシステム「MAGNETOM Espree」を発売した。
●主な特長
〈高磁場オープンボアシステム〉
従来より10cm拡大したガントリ開口径は70cmと広く,奥行きは125cmで従来より約35cmも短縮。これに,1.5テスラの高磁場を採用し,オープン型MRIでは比類のないシステムとなった。q幹部・四肢では頭部がガントリの外に出たまま撮像できるなど,非常に開放的である。
〈先進のTimテクノロジー〉
先進のコンセプトが高い評価を得ている「Total imaging matrix(Tim)」技術を採用した。Timコンセプトに基づいて開発されたTimコイルを用いれば,コイルの種類ではなく検査部位に合わせて撮像範囲が決められる。また,コイルの多くはテーブルに内蔵されているため煩雑な交換も不要。さらに,患者に最も近い部位に装着可能なため高いS/Nを実現したほか,全方向パラレルイメージングにも対応する。
〈自動化されたワークフロー〉
日本語対応の共通ユーザーインターフェイス「Syngo」を搭載。また,ワークステーションなどへの画像転送も撮像終了と同時に自動的に行う。さらに,前回と同じスライス断面を自動設定するAutoAlign機能や複雑なMRIの撮像パラメータを世界中のユーザーと交換できるPhoenix機能を装備。インターネット上から画像をダウンロードして,コンソールにコピーするだけで同じ撮像パラメータを使用することも可能。
〈患者サービスの向上〉
現在,多くの基幹病院では1日に15〜20件の検査が一般的だが,Timを搭載することで,4〜6件増やすことが可能。また,同じ検査枠内で異なる部位を検査することもできる。 |