|
シーメンス
|
|
シーメンス旭メディテック(株)は,最大で76個のマトリクス・コイル・エレメントと32個のRFチャンネルを自由に組み合わせることができるMRシステム「Tim(Total imaging matrix)テクノロジー」を発表した。全身に装着される直径18cmのコイルの集合体であるTimコイルは,全身を1つのマトリックスとしてとらえる。局所撮像はもちろん,全身の検査を実時間内で可能にする。また,最大205cmのトータルFOVによるシームレスな全身イメージングを可能にしつつ,従来比2倍の高いS/Nを得られるという。 |
●「Timテクノロジー」の主な特長
〈位置合わせのやり直しやコイル変更は不要〉 Timコイルは,被検者の体格に合わせた撮像範囲をシームレスに設定できるため,従来はコイルの変更で,複数回に分けていた広範囲撮像が1度ですむ。広範囲と高いS/Nの両立を実現したことにより,ルーチン検査で精査が可能となった。従来のS/Nを犠牲にした全身イメージングか,高いS/Nで局所に限定されてたイメージングかの選択は不要となる。 |
〈全身MRイメージングの所要時間が12分〉
全身を網羅したTimコイルでは,全身のスクリーニングが12分で完了する。一方で,検査中に病変が発見された場合には,すぐさまテーブルを移動させ,精密検査を行うこともできるなど,高い検査効率をもたらす。 |
〈全方向パラレルイメージング〉
従来,パラレルイメージング用に部位別の専用多チャンネルRFコイルが必要だったが,Timコイルは小さなRFコイルがマトリックス状に配置され,パラレルイメージングを実施する際に一切の制限がない。パラレルイメージング用の部位別専用多チャンネルRFコイルを全身用として稼働するということになる。さらに独自のiPAT2機能により,パラレルイメージングの倍速ファクターは,12倍速という速さを誇る。 |