深津 博 氏
(写真1)
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佐藤美智子 氏
(写真2)
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セミナー会場風景 |
ロールプレイング
医療コンシェルジュのサービスを受けた場合と受けない場合を想定したロールプレイングが行われ,より具体的な内容が紹介された。
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新たな医療サービス職種,“メディカル(医療)・コンシェルジュ”の創設をめざす日本医療コンシェルジュ研究所(http://www.jmcl.jp/)が,9月26日(土),27日(日)の2日間,東京丸の内のコンファレンス・スクェア・エムプラスで,第1回目の先端医療セミナーを開催した。同研究所は,名古屋大学医学部附属病院放射線部助教授の深津 博氏(写真1)が理事長を務めており,医療コンシェルジュを普及させることで日本の医療サービスを向上させ,医療機関経営の改善に寄与することを目的に,現在,特定非営利活動法人の設立準備を進めている。今回のセミナーはその活動の一環として行われたもので,「患者と病院・診療所をつなぐコンシェルジュ〜日本の医療サービスを大きく変革する医療コンシェルジュ〜」をテーマに,同サービスの役割や可能性などについて紹介した。
医療コンシェルジュは,患者の要望や症状に応じて病院での検査や診察の予約,交通機関の手配,家族への連絡などを代行するサービスとして,欧米では20年ほど前から広く利用されており,病院と提携して相互に協力し合う形態も実現しているという。日本では,(株)ハイメディックと名古屋大学医学部附属病院による同サービスの共同研究が始まっており,2005年6月からの稼働の実際などについて,深津氏から報告がなされた。また,同研究所副理事長で医業経営コンサルタントの佐藤美智子氏(写真2)は,サービス業としての医療といった観点から,医療コンシェルジュのサービスが患者・医療機関に与えるメリットについて述べた。
「医療コンシェルジュを体験して望むこと」と題したパネルディスカッションでは,患者の立場から山口誉起氏が,開業医の立場から名古屋大学名誉教授の佐久間貞行氏が,医療コンシェルジュの立場から(株)ハイメディックの本田奈穂美氏が,病院経営の立場から名古屋大学医学部附属病院医療経営管理部の杉浦伸一氏が,それぞれの経験を基に,同サービスへの期待を述べた。
質疑応答では,同サービスを受ける際の患者負担や実際の対応について幅広い質問がなされ,参加者の関心の高さがうかがえた。
なお,深津氏,佐藤氏,各パネラーの講演内容の詳細は,インナービジョン2005年12月号をご覧ください。
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プログラム |
●講演
日本の医療サービスを変革する医療コンシェルジュとは
深津 博
日本医療コンシェルジュ研究所理事長
名古屋大学医学部附属病院放射線部助教授
我国の医療サービスの現状と患者満足度調査について
佐藤美智子
日本医療コンシェルジュ研究所副理事長
(株)山形先端医療研究所
●特別講演
次世代のがん治療の切り札−重粒子線治療について
森田 皓三
前
独立行政法人放射線医学総合研究所
重粒子医科学センター長
●パネルディスカッション:
医療コンシェルジュを体験して望むこと
山口 誉起
佐久間貞行 名古屋大学医学部名誉教授
本田奈穂美 (株)ハイメディック医療コンシェルジュ
杉浦 伸一 名古屋大学医学部附属病院医療経営管理部講師
●ロールプレイング:医療コンシェルジュ体験模擬演習 |
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