東芝メディカルシステムズ

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Technical Note

2009年8月号
究極のデジタルマンモグラフィに向けて−最新技術解説

MRI−1.5T MRI「EXCELART Vantage」におけるMRマンモグラフィ最新技術

近年,乳がんは増加傾向にある中,両側乳房の撮像が可能であるMRマンモグラフィは,MMGやUSでは見えない腫瘍の描出や,対側の病巣発見にも有用であることから期待が高まっています。乳がんをより早期に発見するために,MRマンモグラフィには高空間分解能な画質と精度の高い脂肪抑制技術が求められています。
一方で,造影検査が主体であるMRマンモグラフィの診断能が高まるにつれ,腎性全身性線維症(nephrogenic systemic fibrosis:NSF)などの重篤な副作用や費用面でのリスクも懸念されます。今後のスクリーニング検査としてのMRマンモグラフィへの期待として,拡散強調画像や非造影MRAなどへ応用を始めています。

●ブレストSPEEDER:高いパラレルイメージング機能を実現するコイル(図1)

パラレルイメージング(SPEEDER)の併用が可能なブレストSPEEDER(7ch)は,乳房撮像に求められる両側同時撮像を高空間分解能,高時間分解能に実現します。


図1 ブレストSPEEDERコイル
図1 ブレストSPEEDERコイル
均一で広い感度を持ち,両側の乳房を同時に高速・高分解能撮像が可能です。


●Enhanced Fat Free:サブトラクション処理を不要にした脂肪抑制法(図2)

MRマンモグラフィでは,両側乳房に均一な脂肪抑制効果が必要となります。新たな脂肪抑制法である“Enhanced Fat Free”は,2種類の脂肪抑制パルスを組み合わせることで,人体が撮像領域に入ることで乱れてしまう磁場や,RFパルスの不均一性の影響を低減し,安定した脂肪抑制が可能となりました。


図2 Enhanced Fat Free
図2 Enhanced Fat Free
均一な脂肪抑制効果は,サブトラクション処理を不要にします。


●For the Patient

MRマンモグラフィにおいても,患者さまに安心して検査を受けていただくことが重要です。MRIは狭い空間での検査が余儀なくされ,患者さまにストレスを与えます。東芝は,開放感のある短軸架台に加え,静音化機構“Pianissimo”による撮像時の騒音低減を実現することで,患者さまの負担をやわらげる検査環境を提供します。



【問い合わせ先】 MRI事業部