日立メディコ

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Technical Note

2010年8月号
Women's Imaging 2010最新技術

DMG−デジタルマンモグラフィの世界標準の性能を装備した「LORAD Selenia」

日立メディコは,米国HOLOGIC社のデジタル乳房撮影装置「LORAD Selenia」(図1)やこれに組み合わせてマンモグラム上の関心領域を表示する「Cenova CAD」,プローンタイプのステレオバイオプシー装置「MultiCare Platinum」,さらにLORAD Seleniaに組み合わせて使用する座位式のステレオバイオプシー装置「StereoLoc-II」など,乳がん検診,精密検査,組織診断に至るトータルのソリューションを提供している総合メーカーです。

●デジタル乳房撮影装置のディテクタ技術
乳房撮影用デジタルディテクタは,直接変換型と間接変換型に分類できます。
LORAD Seleniaに採用されている直接変換型デジタルディテクタでは,X線吸収と電気信号の発生を単一の半導体層で行っています。アモルファス・セレニウム(a-Se)による方式は,デジタル乳房撮影の直接変換方式の代表的なものであり,セレニウムは乳房撮影に使用されるX線エネルギー(管電圧)帯において,間接変換型で採用されるヨウ化セシウムよりX線吸収効率が高く,またa-Se層で発生した電荷はすべて電極に吸着されるため,Fill Factorは100%となります。そのため,X線の利用効率が高く,ピクセルの微細化においても有利であり,さらに,低ノイズで製造プロセスも確立されているなど,乳房撮影用ディテクタとして理想的な材料と言われています。

  図1 LORAD Selenia
図1 LORAD Selenia
●高画質に寄与するその他の技術
・HTCグリッド
HOLOGIC社の特許技術である“High Transmission Cellar Grid(HTCグリッド)”の散乱線除去能力は高く評価されています。収束クロスグリッドの中間物質を空気とすることで,画像を作る直接X線を効率良く透過するため被ばくは増加せず,また,散乱X線は格子構造により効率良く除去することができます。
デジタルマンモグラフィにおいてもデジタルデータ中に含まれる散乱線成分の低減が認められており,診断能の向上に効果があります。
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