GEヘルスケア・ジャパン

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Technical Note

2009年8月号
究極のデジタルマンモグラフィに向けて−最新技術解説

MRI−Signa HDxt 1.5T/3.0Tを用いた乳房撮像

GE MRにおけるハイエンドモデルである「Signa HDxt 1.5T/3.0T」(以下,Signa HDxt)は,全身領域において3D撮像を行う“Volume MR”のコンセプトに基づいて開発されたモデルです。水と脂肪のケミカルシフトを利用して,確実な水/脂肪分離画像を得ることができる“IDEAL”を搭載しています。本稿では,乳房領域におけるVolume撮像を臨床で実現したSigna HDxtのハードウェア,ソフトウェアならびに最新アプリケーション“IDEAL”を紹介します。


● HD ブレストアレイコイル(8ch)

両側8chで構成された「HDブレストアレイコイル」は,高いS/N比を有し,広範囲に均一な脂肪抑制効果が得られます。1mm以下のアイソボクセルサイズで撮像できるため,病変の広がり診断において,高画質画像を提供します。また,将来的にはMRガイド下バイオプシーにも対応予定です。

●VIBRANT(Volume Imaged BReast AssessmeNT

VIBRANTは,高画質な両側乳房ダイナミック撮像を可能にした撮像法です。VIBRANTでは左右両側に独立した“シム・ボリューム”を設定し,局所磁場の均一度を高める“デュアル・シム機能”を有しています(図1)。従来問題となっていた,乳房下方や腋窩屈曲部位での脂肪信号の消え残りが解決され,両側乳房ダイナミック撮像において,広範囲で高均一な脂肪抑制効果を実現しました。

図1 デュアル・シム機能
図1 デュアル・シム機能

●IDEAL

乳房MRIでは脂肪抑制は非常に重要ですが,脂肪抑制のない画像を併せて撮影することで脂肪を含む良性腫瘤と悪性病変の鑑別ができると言われています。IDEALは,3point Dixon法とフィールドマップを用いてい水/脂肪分離画像を作成する手法で,局所的な磁場の不均一に強く,広範囲により安定した水/脂肪分離画像を提供します。さらに1度の撮影で水画像,脂肪画像,In-phase画像,Out-of-phase画像を得ることができます(図2)。

図2 IDEAL
図2 IDEAL


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