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RSNA2009

■学術セッション(筋骨格系) の研究報告

RSNA2009 [第2日目:11月30日(月)]

筆者は骨格を対象とした演題とCADシステムの研究に関心があり,今日は骨格を対象としたセッションを中心に参加し,情報収集を行った。

まず,午前のRefresher Coursesで,「筋骨格系の画像における最新の技術」(8:30〜10:00) を拝聴した。早朝であるにもかかわらず,座席はほとんど埋まっており,この分野に対する関心の高さが窺えた。このセッションでは,MRのT1画像とT2画像を用いて,変形性関節症軟骨の患者における膝の軟骨や関節の生化学分析を行う方法や,椎間板変性症における画像解析法がわかりやすく紹介された。

次に,Scientific Sessionsの「骨腫瘍」(10:30〜12:00) に参加した。このセッションでは,良性や悪性の腫瘍に関する臨床系の最新の研究成果が発表された。工学系の分野が専門の筆者には難しい臨床系の専門的な内容もあったが,既知の原発性悪性腫瘍に罹患した患者の確定できない骨格病変に対して,CT画像のガイドによる生検を行うことの妥当性に関する発表など,貴重な発表を拝聴できた。

また,今日は筆者のScientific Posterのディジタルプレゼンテーション(12:15〜13:15)を行う日であり,開始10分前にPhysicsのセッションでプレゼンテーションを準備した。筆者の演題は,CT画像上で脊柱の彎曲を定量化するための画像処理法(写真1)についてであり,本研究に興味を示してくれた方と手法の有用性や問題点を議論した。

Education Exhibitのポスター発表
Education Exhibitのポスター発表(写真1)

その後,午後のScientific Sessionsの「脊柱の疾患」(15:00〜16:00) に参加した。このセッションでは,椎間板の形態,終板の疾患,皮質骨の異常や崩壊についての研究が発表された。特に,MR画像を用いた椎間板の形態異常に関する研究が多く報告されており,計算機を用いて椎間板の形態の定量化を支援する手法を開発すれば,臨床診断に貢献できるのではないかと考えられる。

インナビネット記者 林 達郎(岐阜大学)



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