CEATEC JAPAN 2017 
AIやIoT,ロボットなど次の成長産業の核となる技術を展示し,15万人超が来場

2017-10-17

ヘルスケアIT


CEATEC JAPAN 2017の富士通ブース

CEATEC JAPAN 2017の富士通ブース

2017年10月3日(火)〜6日(金)の4日間,幕張メッセ(千葉市美浜区)で「CEATEC JAPAN 2017」が開催された。「つながる社会,共創する未来」をテーマに,IoTや人工知能,ロボットなど今後の日本の新たな産業の核となる技術を中心に,667社/団体が出展,15万2066人(前年比4.7%増)が来場した。“社会・街”,“家・ライフスタイル”,“デバイス・ソフトウエア”などのエリアで各社が出展したほか,特別テーマとして「IoTタウン」「Real 2020 SHOWCASE」「AI-人工知能パビリオン」「Global Startup Showcase」などが設けられた。

●富士通,健康エージェントや自動翻訳技術など新しいライフスタイルをサポートする技術をアピール

社会・街エリアに出展した富士通ブースでは,“AI・IoTで実現する豊かな暮らし”として量子コンピュータ技術を応用した「デジタルアニーラ」やブロックチェーン技術などが紹介された。医療・ヘルスケア関連では,「IDカード型ハンズフリー音声翻訳端末」,「健康をアドバイスするエージェントサービス」を参考出展した。
IDカード型ハンズフリー音声翻訳端末は,IDカードサイズ(縦75mm×横95mm×厚さ7mm)で首などにぶら下げて利用できる,英語,中国語の音声を自動翻訳する小型・軽量の端末だ。富士通ハンズフリー技術を採用し,発話検出や話者の識別などを可能にする。両手が塞がることが多い看護や介護業務の現場でも,業務を妨げることなく外国人とのコミュニケーションをサポートする。国立研究開発法人情報通信研究機構や東大病院と共同で開発を進めている。

首や胸ポケットにぶら下げられるIDカードサイズの自動翻訳端末

首や胸ポケットにぶら下げられる
IDカードサイズの自動翻訳端末

 

 

また,健康寿命の延伸をサポートするソリューションとして参考出展されたのが健康をアドバイスするエージェントサービスである。ユーザーとの対話(音声)や画像,脈波の測定結果などから,ストレス度や血管年齢などをバックグラウンドのAIを利用して判定,個人の状態にあったアドバイスなどを返す。展示では,円筒型のデバイスでリビングなどに設置して利用するスタイルと,姿見のような大きな鏡にカメラやセンサー,モニタを組み込んだものが紹介された。

スマートスピーカーのような形状のエージェントデバイス

スマートスピーカーのような形状の
エージェントデバイス

鏡に埋め込まれたセンサーで健康状態をセンシング

鏡に埋め込まれたセンサーで健康状態をセンシング

   
健康状態のデータをモニタで表示

健康状態のデータをモニタで表示

 

 

●一般社団法人日本ディープラーニング協会が設立

CEATEC JAPAN 2017会期中の10月4日(水)に,幕張メッセ国際会議場にて,一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)の設立発表シンポジウムが開かれた。JDLAは,ディープラーニングをコア技術として人工知能の第三次ブームが急激に拡大する中で,国内企業のディープラーニングの有効活用と産業競争力向上をめざして,資格試験事業を中核とする人材育成や産業促進などの活動を行うことを目的に設立された。

日本ディープラーニング協会のコアメンバー(理事)

日本ディープラーニング協会のコアメンバー(理事)

 

 

シンポジウムで挨拶した理事長の松尾豊氏(東京大学大学院工学系研究科特任准教授)は,「ディープラーニングを日本の産業競争力の向上につなげるべく,産学連携の促進や人材育成の仕組みを提供することを目的に設立した」と述べた。協会設立の背景について松尾氏は,機械に“眼”をもたらしたディープラーニング技術は生物の多様性が一気に高まった“カンブリア爆発”に匹敵する技術革新で,これを正しく理解し産業に取り入れていくことが必要だとした。しかし,現在,ディープラーニング技術の中心は米国や中国の企業であり,JDLAでは,ディープラーニングへの理解と産業活用を促進すると同時に,ディープラーニングを活用できる人材育成などで,日本企業の産業競争力の強化に貢献したいと述べた。

松尾豊 氏(東京大学)

松尾豊 氏
(東京大学)

前田泰宏 氏(経済産業省)

前田泰宏 氏
(経済産業省)

岡田隆太朗 氏(JDLA運営事務局)

岡田隆太朗 氏
(JDLA運営事務局)

 

続いて世耕弘成経済産業大臣の祝辞を前田泰宏氏(経済産業省商務情報政策局大臣官房審議官)が代読し,政府が進める「Society 5.0」では強力なエンジンとして「Connected Industries」というコンセプトを掲げているが,その実現のためにはネットとリアルの双方に卓越した“IoT人材”が重要であり,JDLAの取り組みに期待するとコメントした。

続いて運営事務局の岡田隆太朗氏が,JDLAの概要と人材育成・資格事業の内容について説明を行った。資格事業では,ディープラーニング活用に必要な人材育成のプログラムとして、ジェネラリストを育てるG検定、エンジニアを育成するE資格をスタートする。G検定は初回試験は12月16日(土)の予定で,オンラインでの試験を実施する。E資格は2018年春に初回試験の予定で,シラバスに基づいたJDLA認定プログラム修了した上で会場試験と実技試験を実施する。

ジェネラリスト検定の概要

ジェネラリスト検定の概要

 

エンジニア資格の概要

エンジニア資格の概要

 

最後に,理事によるパネルディスカッションとして,「日本におけるディープラーニングの産業活用動向と課題」と題して,川上登福氏(株式会社IGPIビジネスアナリティクス&インテリジェンス代表取締役CEO),井﨑武士氏(エヌビディア合同会社エンタープライズ事業部長),草野隆史氏(株式会社ブレインパッド代表取締役会長),佐藤聡氏(株式会社クロスコンパス代表取締役社長)が登壇し,日本におけるディープラーニング利用の現状と課題について討論した。

川上登福 氏(株式会社IGPI)

川上登福 氏
(株式会社IGPI)

井﨑武士 氏(エヌビディア合同会社)

井﨑武士 氏
(エヌビディア合同会社)

草野隆史 氏(株式会社ブレインパッド)

草野隆史 氏
(株式会社ブレインパッド)

     
佐藤聡 氏(株式会社クロスコンパス)

佐藤聡 氏
(株式会社クロスコンパス)

   

 

●問い合わせ先
日本ディープラーニング協会運営事務局
http://www.jdla.org
Email info@jdla.org

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